悪性脳腫瘍
神経膠腫
- 中枢神経を構成するグリア細胞を原発とする脳原発の腫瘍
- WHO Grade2,3,4と分類されるが画像所見は補助的で、確定には病理組織を要します。
- 治療はできる限り全摘出と術後の化学療法+放射線療法となります。
中枢神経原発悪性リンパ腫
- 脳室周辺を発生することの多い高度悪性腫瘍で、多発することもあります。
- 診断は生検により行い、治療はMTX(メソトレキセート)を中心とする化学療法です。
- 外科治療はあくまで病理診断目的に実施し、全摘出を目指しません。
- 放射線治療は全脳放射が行われるが、一定の副作用があるので、化学療法後もコントロール出来ない腫瘍や再発時に考慮されます。
- MTXを含む化学療法レジメンは高用量MTX療法が伝統的に行われていましたが、最近では分子標的薬のリツキシマブを併用したR-MPV療法がよく実施されています。
転移性脳腫瘍
- 脳腫瘍の中で最多の頻度となります。
- 多発性のことや硬膜に転移していることも多く、正確な診断には造影MRIを要します。
- 原発癌は乳がん、肺癌であることが多く、診断された場合はStageⅣとなります。