もやもや病
- もやもや病は我が国で最初に発見され、その病気の考え方が確立された疾患です。
- 内頸動脈の終末部が進行性に狭窄し、最終的に閉塞する進む病気です。
- 症状は小児では一過性脳虚血や脳梗塞、成人では脳出血が半数を占めます。
- 有病率は10万人に3人程度で、日本では年間400-500人の新患登録があります。
- もやもや病に関連する遺伝子としてはRNF213遺伝子が同定されていますが、未だ研究途中です。
- 成人に多い脳出血は脳室内出血が多く、脳室壁に小動脈瘤が出現し、そこから出血するとされています。
- 小動脈瘤は内頸動脈が閉塞していく過程で、別の血管(椎骨脳底動脈系や外頸動脈系)からの血管新生が進む一方で、その血管に圧がかかることで発生すると考えられています。
- 虚血症状がある場合や出血したもやもや病ではバイパス手術といって、足りなくなっている内頸動脈栄養領域に直接皮膚の血管を繋いだり(直接血行再建)、筋肉や硬膜の栄養血管を根付かせる(間接的血行再建)手術が行われます。
症例
来院時:右側頭葉脳出血
血管の異常を探るために脳血管造影検査を実施。
JAM trialに基づいてSTA-MCA bypass術 及び EDMSを実施