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精神科と心療内科の違い

[2025.04.24]

こころの港クリニック京橋・東京駅前、院長の山﨑です。
いよいよ開院1週間前になりました。患者様をお迎えできる準備のため、スタッフ研修を行っています。

さて、本日は精神科と心療内科の違いについてまとめたいと思います。

こころの不調で精神科と心療内科のどちらに通うべきか?

結論から申し上げますと、「一般の方のクリニック選びにおいては精神科と心療内科の違いは意識しなくて良い」ということになります。

おそらく多くの一般の方の認識では、「うつ病」「適応障害」「睡眠障害」などこころの問題は「心療内科」が対応してくれると考えるのではないかと思います。
実はこれらの疾患は、本来は「精神科」が最も得意とする領域です。
しかし、以前は「精神科」という単語にネガティブな反応をする方が多く、結果としてこころの問題があっても適切な診療科への通院に結びつかない方が多くいらっしゃいました。
そんな中で、「心療"内科"」という響きが、より受診に抵抗の少ない診療科名として、多くの精神科クリニックが標榜するようになり、現在に至っています。

現在「心療内科」を標榜しているクリニックの大半が、「精神科」を専門とするクリニックだと考えられます。

精神科と心療内科はどう違うのか?

精神科と心療内科は、重なり合う部分が多く、医療関係者でも、当事者以外ははっきりと理解している人が少ないのが実情です。
一般の方は「まずは精神科・心療内科のいずれかを受診し、必要があればより適切な医療機関を紹介してもらう」という認識でよいのではないかと思います。
以下には参考まで、情報をのせておきます。

「精神科」は、「うつ病」「適応障害」「不眠症」など、一般的にこころの病気として認知されている疾患全般を対象とする診療科です。
ストレスから生じる体の症状についても診療を行いますが、専門的な治療については内科などの他の診療科の先生と協力して診療にあたることがあります。

一般的に「心療内科」では、主に「心身症(しんしんしょう)」を専門に診ます。
心身症とは、ストレスや悩みといった心の問題が原因で、体に様々な症状が現れる病気のことです。
例えば、お腹の調子が悪くなる「過敏性腸症候群」、ストレスで胃が痛くなる「胃潰瘍」、極端に食事を制限したり過食したりする「摂食障害」などが挙げられます。
体の症状が前面に出ている場合に、その背景にある心の問題とあわせて、心と体の両面からアプローチするのが特徴です。

まとめ

結論としては「受診先を選ぶ際は精神科と心療内科の違いはあまり意識しなくて良い」となります。
当院は精神科・心療内科を標榜しており、様々なこころの問題について診療が可能です。
ささいな症状でもお気軽にご相談ください。

 


文責 山﨑龍一(医学博士、日本専門医機構認定精神科専門医、日本精神神経学会精神科専門医制度指導医、精神保健指定医)

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