ニキビ跡治療「サブシジョン」について
ニキビ跡治療の「サブシジョン」について解説します。
サブシジョンはニキビ跡への効果が高い施術です。
とくに広く深い「ローリング型」と呼ばれるニキビ跡に対しては、サブシジョンがとても効果的です。
深いニキビ跡でお悩みの方は、ぜひサブシジョンの施術内容をご覧ください。
サブシジョンとは?
サブシジョンは、ニキビ跡で固くなった組織を針で切り、クレーターの陥没した部分を上に持ち上げる施術です。
範囲が広く浅いニキビ跡には、フラクショナルレーザーやダーマペンが適しているケースもありますが、深く局所的なニキビ跡はレーザーで難しい場合があります。
そんなときに使えるのが、サブシジョンです。
どんなニキビ跡に使うかはクリニックによって多少異なりますが、一般的には皿状に陥没したローリング型といわれるクレーターニキビ跡(皮膚表面が4~5mm凹んだ状態)に適用されます。
自己判断は難しいので、一度クリニックでカウンセリングを受けましょう。
東海地方では導入している医院が少ない手技ですが、当院でもサブシジョンのモニターを募集しております。
サブシジョンの効果
サブシジョンは、日本ではまだ馴染みのない施術ですが、医学的データも多く発表されています。
Nilforoushzadehらの報告ではフラクショナルレーザー+サブシジョン 3週インターバル5回で 54.7%の改善、フラクショナルレーザーのみの場合は43.0%の改善が見られたと報告されています。 |
Balighiらの報告では20名のローリング型のニキビ痕の患者様に対してサブシジョンを行ったところは半年後の評価では、10%が効果なし、70%が軽度効果あり、20%が中程度の効果があったと判断しました。 |
Ramadanらは同様の方法でローリング型のTCAピーリングとサブシジョンを比較しました。にきび跡の減少はピーリング側では0.08657 ± 0.090 cm2 、サブシジョン側では0.3867 ± 0.09 cm2 anとサブシジョン側の方が効果が高いことが示されました。 |
Garg Sらは顔の半分にサブシジョンとダーマローラと行い、残り半分にサブシジョンとクライオローラを行いました。その結果、サブシジョンとダーマローラを行った方は平均40%の改善、サブシジョンとクライオローラを行った方が平均57%の改善が見られました。 |
上記のように安定的な効果が出ている医学データが出ておりますので、他の治療でニキビ跡が改善しなかった方も、ぜひサブシジョンをご検討ください。
サブシジョンの効果が出やすいニキビ跡の種類
サブシジョンが最も効果が出るニキビ跡の種類としてはローリング型と呼ばれる広く深いニキビ跡です。
従来、ニキビ跡の種類にかかわらず、ダーマペンやフラクショナルレーザーを実施する治療が主流でした。
色素沈着をしやすい日本人には良い選択ですが、ニキビ跡の治療は種類によって適した治療を選択する方が効果が高まります。
ですので「ローリング型のニキビ跡に対しての治療はサブシジョン」といったように、ニキビ跡の種類に応じた治療を選択していただければと思います。
ローリング型にサブシジョンが効くしくみ
ローリング型ニキビ跡の特性は、凹みの下に硬い線維が存在し、その部分が引っ張られた状態になっていることです。
このタイプに対して、通常のフラクショナルレーザーを使用する際には、線維が存在することから満足な効果が得られない可能性があります。
一方、サブシジョンは針を用いて、凹みの下にある硬い線維を物理的に切断する手法です。
このアプローチにより、癒着した部分が解消され、へこみが改善されて目立ちにくくなる効果が期待されます。
サブシジョンの特徴
サブシジョンは患者様にとっても受けやすく、メリットを感じられる施術です。
その理由は、以下の3つ。
- ダウンタイムが少ない
- 皮膚再生を促す
- ヒアルロン酸注射との併用で効果が高まる
上記それぞれについて、具体的に解説します。
ダウンタイムが少ない
サブシジョンは、他の施術と比べて、ダウンタイムが少ないです。
皮膚を切らずに皮膚深部へ針を挿入するので、肌表面に傷が残りません。
ただし、サブシジョンの範囲や程度、また、個人差によって内出血になる可能性があります。
内出血が出た場合は1週間~2週間ほど残りますが、自然に消えていくので心配はありません。
また、洗顔や化粧については、針穴を避ければ当日からでも可能です。
皮膚再生を促す
サブシジョンは、自己治癒力の促進も促します。
肌を針の深部へ挿入することで、皮膚細胞の再生を促してくれるのです。
そのため、サブシジョンを複数回繰り返すことで、凹凸のニキビ跡が改善されます。
ヒアルロン酸注射との併用で効果が高まる
サブシジョンの施術は、ヒアルロン酸注入と併用されるケースがあります。
併用することで、ニキビ跡の凹みを持ち上げられるからです。
ただし、サブシジョンと併用するヒアルロン酸は、ほうれい線改善のために使用されるヒアルロン酸とは異なる、より柔らかいヒアルロン酸です。
昨今では、ヒアルロン酸ではなく「ジュルベルック」と呼ばれる製剤を使うこともあります。
ヒアルロン酸注入については、以下の記事も参考にしてください。
ヒアルロン酸注入のデメリットや副作用|安心安全の施術をおこなうためには?
サブシジョンで起こりうる副作用
サブシジョンで起きる可能性のある副作用は、一時的なものと稀に起きるもので分かれます。
一時的に起きる副作用は、以下のとおりです。
- 内出血
- 赤み・ほてり
- 腫れ・痛み
- しびれ・かゆみ・違和感
- 発疹
上記の副作用は一時的なものなので、自然に治ります。
稀に起きる副作用としては、以下の5つがあります。
- 色素沈着
- 感染症
- ケロイド
- 神経の損傷
- 視力障害
- アレルギー
ただし、上記の副作用は報告されている例があるというだけで、頻繁に起きるわけではありません。
サブシジョンの適切な施術を行えば、上記のような副作用は起ほとんどきません。
サブシジョンがおすすめな人
サブシジョンは、最新のクレーター型ニキビ跡の施術です。
そのため、以下のような方は、サブシジョンをご検討ください。
- クレーター型ニキビ跡を治したい
- セルフケアでニキビ跡が改善されない
- 他のクリニックでニキビ跡が改善されなかった
- 他の施術でニキビ跡が改善されなかった
サブシジョンで改善できる可能性がありますので、まずは一度ご相談ください。
当院でのサブシジョンの治療の流れ
当院でのサブシジョンの治療の流れについて解説します。
基本的な流れは、以下のとおりです。
1.ご予約
まずはお電話や来院にてご予約ください。
2.医師による診断
ニキビ跡の状態を見て、サブシジョンの適応を医師が診断いたします。
3.施術当日
施術前には必ず洗顔を行っていただきます。そのため、施術前の10分前にはご来院いただく様にお願い致します。
4.麻酔
施術に伴う痛みを軽減する為、麻酔を実施いたします。
5.施術
ご希望される部位にサブシジョンを実施します。1か所あたりおおよそ15分程度で終了します。
実際の施術は、以下のように行います。
上記の施術写真では痛そうに見えるかもしれませんが、実際には麻酔が効いているために痛みはそれほどありません。
<施術内容> 20代男性
治療名 | サブシジョン |
治療内容 |
ニキビ跡で固くなった組織を針で切り、クレーターの陥没した部分を上に持ち上げ ニキビ跡を改善させる治療です。 |
リスク・副作用 | 内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応 |
平均的な回数・治療期間 | 3か月おきに2回 |
平均的な費用 | 132,000円 |
当院のサブシジョン治療料金
名古屋地区でサブシジョンを行っているクリニックはまだ少ないようですが、当院ではニキビ跡の患者様が多く、ご要望が多かったためにサブシジョンを導入しています。
【料金(自由診療)】
1か所(1cm×1cm) | 22,000円 |
4cm×4cm | 88,000円 |
両ほほ | 132,000円 |
全顔 | 220,000円 |
(税込価格)
リスク:内出血・痛み・針穴の赤み
通常の治療間隔:1回でも効果があるが、3か月おきに2回程度
また、当院では、サブシジョンの際にジュべルックを追加することをお勧めしています。
ジュべルックのオプション追加は以下の価格で承っております。
1mlあたり | 22,000円 |
サブシジョン施術をご検討されている方はぜひ当院へご相談ください
クレーター型のニキビ跡で悩んでいる方は、ぜひサブシジョンをご検討ください。
サブシジョンであれば、これまでの施術で治らなかったケースでも、治る可能性があります。
ただし、肌質やニキビ跡の症状によって「施術できるかどうか」「効果が出るかどうか」は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。