蕁麻疹（じんましん）とは

蕁麻疹とは、急に皮膚にかゆみを伴う円形もしくは地図状の膨らみが出るものです。強いかゆみがあり、皮疹は境界がはっきりしていることが多く、数時間から２４時間以内に収まります。全身どこにでも出現しますが、圧迫されやすい場所やこすれる場所にできやすいです。

蕁麻疹の種類

原因のわからない蕁麻疹を特発性蕁麻疹と呼び、発症から１か月以内のものを急性蕁麻疹、１か月以上経過しているものを慢性蕁麻疹と呼びます。特定の刺激に対して起こる蕁麻疹の中にはアレルギー性の蕁麻疹があり、食物・植物・昆虫などの抗原に対して特異的IgE抗体が産生されているものであり、血液検査でIgE抗体を調べて確認することができます。その他、日光・寒冷刺激・圧迫・運動負荷で起こるものなどの蕁麻疹があります。蕁麻疹の種類のどれに当たるかは問診と皮疹の出方によって区別します。

蕁麻疹の原因

蕁麻疹の皮疹の出方や詳細な問診により原因がはっきりしているものに関しては血液検査などで確認できることもありますが、多くの蕁麻疹は原因がわからず特発性蕁麻疹となることが多いです。原因がわかればそれを避けることができますが、わからないと対処が難しいです。蕁麻疹を起こしやすくしたり悪化させたりする要因はストレスや風邪の後、体調不良、月経の時などが挙げられます。

蕁麻疹の治療法

抗ヒスタミン薬の内服が基本となります。外用薬はほとんど効きません。原因がはっきりしない特発性蕁麻疹の場合は悪化因子を除去することをお話しします。つまり、疲労やストレスを避けることです。抗ヒスタミン薬は眠気が出る副作用が問題となりますが、最近のお薬では眠気が出にくいものもありますので使いやすくなりました。しかし、高所での作業や車を運転する場合は十分な注意が必要です。慢性蕁麻疹の場合、内服治療が長期にわたることもありますが、症状をコントロールすることで徐々に薬から離れることができるようになることがほとんどです。