ニキビ跡は市販薬で改善できる?仕組みから考える選び方
ニキビ跡の改善には、クリニックでの施術をおすすめしますが、市販薬でも効果がないわけではありません。
しかし「ニキビ」の市販薬はあっても「ニキビ跡」の市販薬は少ないです。
そこで、どのような市販薬がニキビ跡改善につながるのか、改善の仕組みや選び方を解説します。
ニキビ跡の改善は肌のターンオーバーが重要
ニキビ跡は、正常なターンオーバーができないために残ってしまいます。
健康な肌の場合、一定のサイクルで肌が生まれ変わるターンオーバーが正常に行われている状態です。
しかし、一度ニキビができてしまった肌は、正常にターンオーバーが行われず、古い角質が残ったりメラニンの分解や排除がされなかったりして、色素沈着やクレーターという形で残ってしまいます。
つまり、肌のターンオーバーを促進してあげれば、ニキビ跡の改善につながるのです。
ターンオーバーとは
ターンオーバーとは、簡潔に言と、皮膚の生まれ変わりです。
皮膚組織は、上から表皮・真皮・皮下組織の3つで構成されています。
ターンオーバー正常に行われていると、皮膚組織の一番上の表皮が生まれ変わり、以下のことが起こります。
- 表皮の一番下の層「基底層」で生まれる「基底細胞」が細胞分裂を起こし、角質細胞になる
- 一定期間が経過して、古い角質細胞が剥がれおちる
ニキビ跡への効果はもちろん、ターンオーバーは綺麗な肌を維持するために、とても重要なサイクルです。
市販薬で改善できるニキビ跡は赤み・色素沈着
ニキビ跡は「赤み・色素沈着・クレーター状」の3種類があります。
3種類のなかで、市販薬で改善や予防に期待できるのは、赤みや色素沈着のみです。
赤みや色素沈着のニキビ跡は、飲み薬や塗り薬で改善する可能性はありますが、クレーター状のニキビ跡に関しては、医療機関での塗り薬やレーザー治療など、専門的な治療が必要となります。
クレーター状のニキビ跡を改善したい人は、一度ご相談ください。
ニキビ跡におすすめなのは塗り薬
ニキビ跡改善の薬は、塗り薬や飲み薬などがありますが、おすすめは塗り薬です。
ヘパリン類似物質やビタミンC誘導体が含まれている塗り薬を選んでください。
ヘパリン類似物質は、血行を促進して、肌のターンオーバーを促す働きがあり、ビタミンC誘導体は、メラニン形成を防ぎます。
どちらも赤みや色素沈着のニキビ跡に対して、効果的な成分です。
ニキビ跡におすすめな市販薬「アットノン」
有効成分 | L-アスコルビン酸/2-グルコシド/ヘパリン類似物質/グリチルリチン酸ジカリウム/トコフェロール酢酸エステル/イソプロピルメチルフェノール |
塗布回数 | 1日2回 |
タイプ | ジェル |
使用年齢 | 13歳以上 |
市販薬でニキビ跡の改善におすすめなのは「アットノン」。
ターンオーバーを促進する市販薬は他にも多くありますが、しみやそばかす対策をメインとしているものがほとんどで「ニキビ跡」と記載されている商品はほとんどありません。
そのなかで「アットノン」は「ニキビケアジェル」と記載されてる、数少ない市販薬です。
ビタミンC誘導体・ヘパリン類似物質・GK2、3つの有効成分で、ニキビ跡の肌のケアを行います。
ニキビ自体を防ぐ効果もあるので、繰り返しニキビになりやすい人にもおすすめです。
ビタミン剤も合わせて飲みましょう
ニキビやニキビ跡の予防には、ビタミンの補充も行いましょう。
ビタミンB2はニキビの原因となる皮脂の分泌をコントロールし、ビタミンB6は皮膚炎の予防効果があります。
普段の食事でビタミンを補えているのであれば、あえてビタミン剤を飲む必要はありません。
しかし、生活が不規則であったり、食事のバランスが整っていなかったりする場合は、ビタミン剤で補充してください。
まとめ
ニキビ跡は、市販薬で改善できる可能性があります。
また、赤みや色素沈着であれば、数年経過すると自然に治る場合もあります。
しかし、クレーター状のニキビ跡に関しては、効果のある市販薬もなければ自然に治癒もしません。
クレーター状のニキビ跡で悩んでいるなら、ぜひ一度ご相談ください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗