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できものが痛いと感じたら粉瘤の可能性大

[2023.01.12]

肌に何かしらのできものができたとき、多くの人は、それがどのできものなのかわからないかと思います。

ただ、できものに痛みを感じている場合は、注意してください。

場合によっては、手術が必要になるかもしれません。

今回は「痛みを感じやすいできもの」について解説します。

 

痛いと感じやすいできものの種類

痛みを感じやすいできものには、大きく3種類が考えられます。

  • 粉瘤
  • 炎症性粉瘤
  • 化膿性汗腺炎

以下では、それぞれの症状や原因について解説するので、いずれかに当てはまる場合は、皮膚科を受診してください。

 

粉瘤

粉瘤は、アテロームや表皮嚢腫とも呼ばれており、良性の腫瘍です。

皮膚の下に袋上の組織ができ、そこに皮脂や角質が溜まったものを粉瘤と呼びます。

最初は見た目的にも目立たず、しこり程度に感じますが、放置してしまうと独特な臭いや細菌感染による炎症を引き起こす可能性があります。

粉瘤は手術を行わないと根治できないので、早急に皮膚科を受診してください。

粉瘤の治療方法についてはこちらから

 

炎症性粉瘤

炎症性粉瘤は、名前のとおり、粉瘤が炎症を起こしている状態です。

炎症しているため、赤く腫れあがり、強い痛みを伴います。

炎症を起こす原因は、以下の2つです。

  • 細菌感染…粉瘤に細菌が侵入
  • 異物反応…粉瘤が圧力を受けるなどして老廃物が外に漏れだす

炎症性粉瘤を放置すると、細菌が全身にまわってしまう場合もあるので、早急に治療してください。

 

化膿性汗腺炎

化膿性汗腺炎とは、汗線に感染が起こり、膿が溜まってしまう症状です。

加齢やターンオーバーの乱れによって汗線がつまることが、主な原因となります。

化膿性汗腺炎を放置すると膿が溜まり続けてしまうので、早急に治療を行ってください。

 

その他主なできもの

痛みを感じやすいできものを上記で紹介しましたが、他にも「できもの」と呼ばれるものには、以下のようなものがあります。

  • ほくろ
  • 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい):ウイルス性のイボ
  • 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう):老人性のイボ
  • 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ):首やワキにできるイボ
  • たこ
  • うおのめ
  • ヘルペス

上記のように「できもの」と言っても様々な種類があるので、ご自身で判断できない場合は、皮膚科で診てもらってください。

 

粉瘤が炎症を引き起こす要因

粉瘤は、放置してしまうと炎症を引き起こす可能性があるので、早急に治療を行いましょう。

炎症を起こしてしまうと、強い痛みが生じてしまいます。

以下では、粉瘤が炎症を起こす要因について解説します。

 

医学的要因

粉瘤が炎症を起こしてしまう医学的要因としては、細菌の侵入です。

そもそも粉瘤は、垢や皮膚などの老廃物が原因になっている腫瘍なので、衛生的に良いものではありません。

また、粉瘤の袋のなかは、免疫機能がない構造になっており、細菌感染に弱い特徴があります。

粉瘤は自然治癒しないので、炎症を起こす前に手術を行いましょう。

 

炎症性粉瘤は破裂に注意

炎症性粉瘤でとくに注意しなければいけないのは「破裂」です。

破裂してしまうと、細菌が他の部位にまわってしまう可能性があります。

破裂した部分を触ってしまった場合は、清潔なガーゼなどで抑えて、速やかに受診してください。

以下では、炎症性粉瘤が破裂したり潰れてしまったりする原因や対処法について解説します。

 

炎症性粉瘤が破裂する原因

炎症性粉瘤は、少しの衝撃で破裂してしまう可能性があります。

手で触ったり押したりするだけでも破裂してしまうので、気を付けてください。

とくに炎症が進んだ場合は、皮膚が柔らかくなっているので、破裂しやすいです。

そのため、炎症性粉瘤になった際には、不用意に触らないようにしましょう。

また、破裂する前に手術をおすすめします。

 

粉瘤が潰れた場合の対処法

粉瘤は、日常生活で潰れて、中身が出てしまう場合があります。

もしも中身が出てしまった場合はすぐに皮膚科を受診してください。

化膿がひどい場合は、膿を出す手術を行う場合もあります。

本来は破裂する前に手術を行うべきですが、破裂してしまった場合も放置せずに、一度皮膚科を受診してください。

 

まとめ

皮膚にできものができたときは、まず、粉瘤でないか確認してください。

もし粉瘤に当てはまりそうであれば、一度皮膚科を受診しましょう。

自分では判断できないできものの場合も、粉瘤の可能性があるので、一度診てもらった方が良いでしょう。

少しでも不安を感じているのであれば、自身の判断で放置したり触ったりしないようにしてください。

 

当院では粉瘤の手術を行なっておりますが、基本的に手術は予約制になります。

腫れている場合はなるべく早く受診していただきたいです。

また、粉瘤やできものの手術は当日にはできないこともありますので、ご了承ください。

一度受診して頂いてから判断いたします。

受診のご予約は保険診療の予約でお願いします。

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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