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薬や医療機器の商品名をホームページに書くのは医療広告ガイドライン違反?

薬や医療機器の商品名を記載することは、医療広告ガイドライン違反にならないのかという点について解説いたします。

医療広告ガイドラインの条文はどうなっているのか

薬のガイドラインの条文は下記の通りに記載されています。

第3項「禁止される広告について」

① 医薬品医療機器等法


例えば、医薬品医療機器等法第 66 条第1項の規定により、医薬品・医療機器等の名称や、効能・効果、性能等に関する虚偽・誇大広告が禁止されている。また、同法第 68 条の規定に より、承認前の医薬品・医療機器について、その名称や、効能・効果、性能等についての広告が禁止されている。例えば、そうした情報をウェブサイトに掲載した場合には、当該規定等により規制され得る。


【具体例】

[広告可能なもの]

~中略~

[広告できないもの]

・ 医薬品「○○錠」を処方できます。 →医薬品の商品名は、医薬品医療機器等法の広告規制趣旨に鑑み、広告を行ってはな らない

医療広告ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/content/000772066.pdf

条文では、「医薬品・医療機器等の名称は虚偽・誇大広告が禁止されている」となっていますが、具体例では、商品名自体が広告できないとされています。

さて、どちらが正しい情報でしょうか?

答えは「医療広告ガイドラインに関するQ&A」に出ていた

平成30年8月作成された「医療広告ガイドラインに関するQ&A」を見ると本件に関する答えが出ています。

Q2-15

医薬品、医療機器の販売名を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.24,26)


A2-15

平成29年9月29日薬生発第4号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知の別紙「医薬品等適正広告基準」により、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告は行わないものとされていることに鑑み、医薬品又は医療機器の販売名については、広 告できません。ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについて は、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定解除可能です。


医療広告ガイドラインに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/content/000371812.pdf

上記を見ますと、原則駄目だけど、ホームページについては、限定解除の要件を満たせば記載可能ですとなっています。

ガイドラインで駄目なのか良いのかが曖昧になっているにも関わらず限定解除すればOKというのは少し釈然としませんが、結論としましては、名称を記載する問題なさそうだということなります

限定解除とは?

医療広告ガイドラインで掲載の範囲が決められているものについての範囲(限定範囲)は、ある要件を満たせば解除されるます。これを限定解除といいます。

限定解除の要件は、医療広告ガイドラインの第5にかかれています。

第5 広告可能事項の限定解除の要件等
「患者が自ら求めて入手する情報については、適切な情報提供が円滑に行われる必要があるとの考え方から、規則第1条の9の2に規定する要件を満たした場合、そうした広告可能事項の限定を解除し、他の事項を広告することができる。」


上記の要件を満たすものとして下記の条件が記載されています。

広告可能事項の限定解除が認められる場合は、以下の①~④のいずれも満たした場合とする。ただし、③及び④については自由診療について情報を提供する場合に限る。

① 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること

② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること

③ 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること

④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること

要するに、①ホームページであって、②連絡先(電話orメール)記載され、③④自由診療場合は費用やリスクについて説明すれば、薬の名称は記載して問題ないようです。

YouTubeでも解説しています

上記のこととあわせて、医薬品等適正広告基準にも触れながら、解説していますのでぜひこちらもご参考ください。





河村伸哉

河村伸哉

東北大学法学部卒業後、フリーランスの期間を経て、大手飲料メーカーや通信系システム会社等のウェブサイト作成を経験。 現在、日本経営グループのメディキャスト株式会社にて、医療機関のマーケティングを担当。これまで約2000件のウェブサイトをプロデュース。 開業時のマーケティングを多く経験していることから、開業前に予約が殺到した心療内科や、強豪ひしめく地域で月間3,000 名の新患獲得を達成しているレディースクリニック、100 キロ離れた場所からわざわざ患者が通ってくる一般耳鼻科など、診療科目別の増患ノウハウを確立させ、ドクターの強みを地域住民に訴求する手法で、確実に増患に導いている。 日本でも数少ない医療機関のマーケティングに精通したメディカルWebプロデューサーとして、著書「クリニック広報戦略の教科書」「医院ホームページの教科書」があるほか、YouTube「ウェブリィチャンネル」を主催。全国で講演活動などもおこなっている。

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