クリニックが自動精算機を選ぶための14のポイントとは
コロナ禍を経て、クリニックでも自動精算機の導入が進みました。
これから導入しようという医療機関もまだ多くいらっしゃると思います。
しかし、価格については、病院向けが主流だった数年前と比較するとだいぶ安くはなっているものの、300万円から400万円ほどの機器が多く、慎重に選びたいという方も多くいらっしゃると思います。
これから自動精算機を選ばれるクリニックさん向けに「標準機能」「価格」「使い勝手」の計3カテゴリ全14個のポイントを下記に列挙しますのでご参考ください。
標準機能で見るべき6つのポイント
レセコン、電子カルテとの連携方法と実績
明細書、領収書の出力方法
- 多言語対応しているか
- キャッシュレス対応しているか
- 大きさ
- 再来、受付機能
連携方法を見極める
医療向けの自動精算機については、レセコン、電子カルテと連動しているかどうかという点が大きなポイントになります。連携方法についても、オンラインなのか、QRコードのようにバーコードを受付で印字してそれを自動精算機に読み取らせるタイプの連携方法があります。オンラインの場合は連携するための費用が別途発生する場合が多く、自動精算機のメーカーだけでなく、レセコンのベンダーにも発生する場合があります。
大きさにとらわれない
なるべくコンパクトな精算機をご所望される方も多いように感じますが、自動精算機はお金を扱うという性質上、特にお金をプールする部分についてはある程度大きくならざるを得ない機種のようです。よって小さくすることで、機能に無理がかかってしまい性能が劣ってしまう精算機もあります。ですから、大きさについてはクリニックのスペースに合ったものを選ぶという観点ではなく、気に入ったものをどのように工夫しておくかという視点で、大きさにとらわれない選択をすると良いです。
価格で見るべき2つのポイント
初期費用
保守費用
コストは毎月どれくらいかかるかという形で見極める
自動精算機の対応年数は5年言われています。例えば、300万円の初期コスト、月額3万円の保守費用とすると、毎月換算で8万円のコストという形になります。8万円/月分の価値があるのかどうかというのが見極めのポイントになります。初期費用については補助金等が活用できる場合がありますので、そのあたりも差し引きして計算をしましょう。
使い勝手で見るべき6つのポイント
故障したときや保証
導入前後のサポート体制
- 部品取替の手間
- 返金のやりやすさ、方法
- 患者さんが迷わない対応
- 釣り銭切れと方式
スタッフの使い勝手を見る
診療中は院長先生でなく現場のスタッフが自動精算機と関わる時間が多いので、患者さんの使い勝手という視点と併せて、スタッフにとっての使い勝手がどうかという視点も必要です。特に釣り銭切れが起こりにくいくらいに、金銭をプールしておけるか、万が一のときの対応方法と保証の範囲についても確認しておく必要があります。
返金がやりやすいのはリスクもある
返金の対応を精算機でどこまでできるのか、出来ないのかを予め把握しておく必要があります。クリニックでどのような返金が多いのかを把握し、その上で、自動精算機で対応するのか、受付にプールしている現金で対応するのかを決める必要があります。返金が容易にできてしまうと、スタッフの現金管理の機会を多くしてしまうのでリスクも発生します。返金を自動精算機で行うのはなるべく最小限にする運用が良いでしょう。
5000円が使えない自動精算機
自動精算機によっては5000円が使えない精算機もあります。5000円を使いたい場合は、受付で両替をする形になり、また、1万円でお支払いした人のお釣りが、大量の1000円札になるということもあるので、5000円が利用できるかどうかも確認が必要です。
自動精算機は機能と価格が比例する機器
医院向けの自動精算機はここ数年で様々なタイプが出来ましたが、価格と機能が比例している機器の印象があります。安いものは機能が絞られているし、高いものはサポートが充実していたりなど、値段相応というのがこの機器の特徴でもありますので、医院側で上記のポイントから、何が必要で何が必要でないか(運用でカバーできるか)をしっかり決めて購入する必要があります。