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100万点/月超え医院になるための4つのポイント


「月100万点超えは達成しておきたい!」

「これから開業するにあたって、経営のポイントを抑えておきたい!」

といった先生方はぜひこの記事をお読みください。

いろいろな先生に聞くと、月100万点は開業医が目指すべき一つの通過点として捉えられていることが多いです。あくまでざっくりした指標ではありますが、ある程度経営がうまくいっていないと100万点はいかないので、今回は、クリニックや診療所、医院が月100万点を突破するための4つのポイントを紹介します。

なお、この記事は2022年5月22日に行われたUSEN Healthcare主催の開業・経営セミナーに基づいています。私、Wevery!チャンネルの河村伸哉が登壇し、開業医の先生方にお話を聞いた際に気づいたポイントなどを整理してまとめています。

動画でこの記事を確認したいという方は、下記の動画を御覧ください。



USEN Healthcare主催の開業・経営セミナーについて

2022年5月22日に秋葉原にて、USEN Healthcare主催の開業・経営セミナーが行われました。その午前の部に河村が登壇し、「月100万点超えのクリニックのリアル」ということで3名の先生を迎えてお話を伺いました。私がモデレーターになって、100万点を超えるためにどのような視点が必要なのかを先生方に聞いていくパネルディスカッション的な形式でした。

パネリストとしてお越しいただいたのは、以下3名の先生です。

内田貞輔先生:医療法人社団貞栄会理事長。静岡ホームクリニックなど在宅のクリニックを中心に4つのクリニックを展開されています。

蓮池林太郎先生:新宿駅前クリニック院長。『競合と差がつくクリニックの経営戦略 Googleを活用した集患メソッド』など、書籍をご存知の方も多いでしょう。

宮原孝和先生:岡山のみやはら耳鼻咽喉科院長。私のYouTubeにもご登場いただいています。

※先生方の並び順は50音順になります。

この3人の先生方に私がいろいろな質問をしてご回答をいただく中で、月100万点超えのクリニックになるために大事だと思うポイントが4つありました。これからクリニックを開業される方、もしくは開業したてでまだ100万点を超えていない方などにはとても参考になる内容なので、ぜひ後述をご参考にしてください。

なお、USEN Healthcareの開業・経営セミナーについては、YouTubeで録画も見られるので、そちらも併せてご覧いただくと理解がより一層深まっておすすめです。

USEN Healthcareの開業・経営セミナー
https://t.co/mKDaIAeJmh


月100万点超えのクリニックに必要な4つのポイント

ここからは月100万点超えのクリニックを目指すうえで必要な4つのポイントを紹介していきます。少し意識を変えるだけで簡単に実践できるものも多いので、ぜひできることからお試しください。

①   どこで開業するか(立地条件)



1点目は、どこで開業するかということです。100万点超えのクリニックにするうえで、蓮池先生は8割が立地条件、宮原先生においては9割が立地条件だと回答されていました。それだけ開業医にはどこでやるかが重要だということです。

昨今はオンライン診療が初診から解禁になりましたが、クリニックが来店型の商売であることは今も昔も変わりません。そのため、どこに開業するか、いかに視認性を高めるかという部分が非常に大切です。視覚的な要素でアピールして近隣の方の認知を上げることによって、集客力を上げ、点数を高めることができます。

また、すでに開業してしまっている方も、もうそれで終わりというわけではなく、売上を向上させるために移転するという選択もあります。実際、宮原先生は「100万点を安定的に超えるようになったは移転後だ」とおっしゃっていました。よって、同じ診療圏内であっても、より視認性が高いところへ場所を変えるという方法もあるので、すでに開業されている方もぜひ一度ご検討ください。

②   スタッフと協働する、任せていく




2つ目のポイントは、スタッフといかに協働していくか、任せていくかということです。人事的な悩みで苦しまれる開業医の先生もたくさんおられますが、やはりある程度収益を上げていくとなると先生一人の頑張りでは無理があり、年齢を重ねるにつれ昔できたことができなくなっていくという現実もあります。実際、内田先生も頑張りすぎて体を壊したとおっしゃっていました。

クリニックを健全に経営し、安定的に収益をあげるには、ドクター、看護師、コメディカル、医療事務といった自分以外のスタッフさんと協働して働く、どんどん仕事を任せていくことが大切です。スタッフさんとの関係がよくないと、どこかで限界がきてしまいます。

③   経営者のマインドに切り替える



3つ目のポイントは、医師ではなく経営者のマインドへいかに切り替えられるかです。もちろん開業なので、経営を二の次にして先生がやりたいような診療をする、ドクターとしてやるべきと考えることを診療所で全うするのも良いでしょう。

しかしながら、月100万点超えを目指す場合は、十分な収益を出し、ビジネスとしても軌道に乗せなければならないので、やはり経営者マインドが必要です。蓮池先生も「大学病院のままの意識で開業される方が多い」とおっしゃっていましたが、病院の延長上という意識ではなかなかビジネスとして成功するのは難しいといえます。

最近は経営者になるという意識を持って開業される先生も多いように感じますが、経営についてあまり関心がなかったという方は、改めて経営者マインドを意識して開業に臨んでみてください。

自分でインターネットを勉強するも重要

今後はインターネットを用いたアピール手法が、経営者として必須のスキルになっていきます。そのため、インターネットについて自ら積極的に勉強することも重要です。蓮池先生は「ネットのことは自分で勉強しないとだめだよ」とおっしゃっていました。要するに「勉強しないと業者の言いなりになっちゃうよ」ということです。

もう一つ、蓮池先生は、「苦手だったらネットに期待しない戦略をつくる、これも経営者マインドである」とおっしゃっていました。インターネットが得意でない場合、勉強してある程度自分でコントロールできる知識やスキルを持つのか、インターネットは諦めてそれ以外で収益を上げる戦略を練るかの2通りがあるということです。

自分の責任と捉えることも経営者マインド

クリニックの売上には波があって、経営がピンチに陥ることも珍しくありません。売上が落ちたときにスタッフのせいにしない、自分の責任と捉えて打開策を練ることも経営者マインドです。

蓮池先生は、過去にあった経営のピンチとして「半年ほどGoogleにかからなくなった」ことを挙げられていました。蓮池先生の経営戦略では、インターネットからの集患を肝としていたので、そこが半年もなくなるというのは大きなピンチです。

ところが、蓮池先生はそのような状況でもスタッフに「もっと売上げよう」などとは言わず、売上の減少は自分の責任ということで「ごめんね」と謝ったといいます。このように、経営者には経営に対する責任を取るという姿勢も必要です。

④   一貫した公明正大な理念を持つ


最後のポイントは、一本筋が通った公明正大な理念があるか、それに基づいていろいろな選択や判断ができているかということです。経営に成功しているクリニックには、この部分が共通して見られます。

例えば、内田先生の静岡ホームクリニックでは、「患者様が誇りと尊厳のあふれる人生を全うしご家族が命を受け継ぐ一助となりたい考え診療行っています」という理念がホームページで掲げられています。この理念があることで、患者様の誇りと尊厳を第一に考えられているか、自分の行いや診察・診療、コミュニケーションがそれに基づいているかといった視点でサービスに一貫性を持たせられるわけです。

また院長先生がスタッフさんを指導するときにも「それは患者さんの尊厳をないがしろにしていないか」と諭すことができますし、何かを決めるときに意見が分かれた場合も「我々が大切にしている理念に基づくとどっちだろうね」と、ある程度方向性を決めながら、判断をゆだねることができます。

経営者にとって経営は判断の連続、決定の連続なので、一本筋の通った考えを持っておくことが重要です。院長の言っていたことがコロコロ変わるようでは、従業員も顧客もついてこない恐れがあります。まだはっきりした理念がない場合は、まずは軸となる考えや信念について、どのようなことを大切にしたいかを検討してみましょう。

まとめ:4つのポイントを押さえて月100万点超えを目指そう

月100万点を超えるクリニックにするには、以下4つのポイントが重要です。

  1. どこで開業するか(立地条件)
  2. スタッフと協働する、任せていく
  3. 経営者のマインドに切り替える
  4. 一貫した公明正大な理念を持つ

この4つが成功している開業医の先生方に共通する要素なので、うまく医院経営をやっていくのに重要なポイントだといえます。


医院ホームページ作成の教科書
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