
2025年版|クリニックのホームページ作成費用の考え方
「ホームページ作成って、いくらくらいが普通なんですか?」
これは、院長先生から最もよく聞かれる質問の一つです。
しかしながら、この問いに対して明確な金額を即答するのは、実は非常に難しいのです。
なぜなら、ホームページ作成の費用は、その構成要素や外注範囲によって大きく変動するからです。2025年現在、AIライティングやテンプレート技術の進化により、昔より価格が抑えられる傾向も出てきていますが、その分「どこまでやるか」で費用差がますます大きくなってきています。
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ご自身で作る?プロに依頼する?
今やホームページ作成ツールの進化は目覚ましく、WixやWevery!のようなサービスを使えば、先生ご自身でもホームページを作成することは可能です。
ただ、開業や日々の診療の合間に、デザインから原稿作成、予約システムの組み込みまでを自力で行うのは、現実的ではありません。
実際には、プロに外注するケースがほとんどです。
ここでかかる費用は、平たく言えば「自分ではできない部分をお願いする対価」となります。
ホームページ作成費用の2つの軸
クリニックのホームページ作成費用は、大きく「初期制作費」と「月額保守費」に分かれます。
- 初期制作費→サイトの企画、構成、デザイン、撮影、ライティングなど
- 月額保守費→ サーバ保守、ドメイン維持、軽微な更新作業など
今回は、このうち「初期制作費」にフォーカスしてお話しします。
相場価格とその内訳(2025年版)AIが価格を下げる!?
弊社の調査では、2025年現在、保険診療を主体としたクリニックの標準的な初期制作費は35〜40万円前後が主流と感じます。歯科の場合は少し高めな印象です。
ただし、以下のような要素によって、50万〜100万円以上に達するケースも少なくありません
- オリジナルデザイン(フルオーダー) or テンプレート使用
- 写真や動画撮影の有無
- ライティングの有無
- SEO対策の深度
- CMS(更新システム)の設置
- 多言語対応 etc.
2023〜2024年頃までは、ライティングは人手によるものでしたので原稿作成にかかる費用は高騰し、制作費も上昇傾向にありました。
しかし、現在はAIによる初期ライティングの導入が広まり、従来よりもコストを抑えた制作が可能になってきています。
とはいえ、AI文章をそのまま使ってしまうと、表現が平板だったり、医療広告ガイドラインへの配慮が足りなかったりするケースもあります。
そのため「AI下書き+人による監修(リライト)」というハイブリッド方式が主流になりつつあります。
テンプレート と フルオーダー
価格に最も影響を与えるのは、やはりデザインと構成の自由度です。
- テンプレート型→30万〜40万円程度(Wevery!など)
- フルオーダーメイド型→80万円〜150万円程度
美容皮膚科やレディースクリニック、自由診療を中心とした診療所では、患者の感性に訴えるブランディングが重要になるため、フルオーダーが選ばれる傾向があります。
逆に、地域密着型の内科、小児科などでは、テンプレートでも十分な成果が出せるケースも多く、コストパフォーマンス重視の選択がなされています。
初期無料のカラクリに注意
最近はあまり見かけなくなりましたが「初期制作無料!」をうたう業者もあります。
もちろん無料には理由があり、多くの場合は月額保守費に上乗せされています。つまり、初期費用と月額費用をトータルで見て判断する必要があります。
ホームページは経費ではなく「資産」
クリニックにとってホームページは、単なる広告ではありません。
患者さんに対する顔であり、予約・問診・採用までを担う、いわば「無人の受付スタッフ」です。
しっかり設計すれば、初期制作費100万円を超えても、その費用対効果は十分に回収可能です。よってホームページは医院にとっての資産といえるでしょう。
しかし、抑えられるところはしっかり抑える必要はありますので、本当に必要なところにお金をかけるという意識が必要です。。
まとめ|2025年の判断軸
ホームページの制作費用を考える際の基本は、以下の3点です
- 「自分でできないこと」をどこまで外注するか?
- テンプレートで対応可能な診療内容か、ブランディングが重要か?
- 初期費用と月額費用のトータルコストで比較する
特に、今後はAIの活用や医療DXへの対応も前提となってきます。
単に「作る」だけではなく、「どのように活用するか」まで見据えて、適切なパートナー選びをしてください。