美容皮膚科医師がニキビ治療にイソトレチノインを飲んでみた体験談
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体の飲み薬です。
欧米では20年以上の歴史がある薬で、中度~高度のニキビに使われています。
そのため、ニキビ治療薬としての効果には高く期待できるのです。
今回、私自身ニキビができてしまったので、実際にイソトレチノインを服用してみました。
どのようにニキビに効果が出たのか、経過を解説します。
ニキビでイソトレチノインを試してみた体験談
イソトレチノインは、基本的に1日1~2回、食後に飲みます。
今回私は、1日1回飲みました。
参考までに私は約体重50kgほど(サバ読み)なので、同じ位の体型の人は私と同じ飲み方をすることが多いので経過が参考になると思います。
今回は、まずニキビが落ち着くまでの途中経過です。
イソトレチノイン飲み始め
顎に大きな繰り返しニキビができるようになってしまったため、イソトレチノインを服用してみました。
服用量は、1日20mgを1錠です。
しかし、イソトレチノインを飲んだからといってすぐにニキビが治るわけではありません。
むしろ一時的に悪化するのですが、飲み始めた一カ月間は一時的に悪化することがあるので、気にしません。
イソトレチノインをこれから飲む方も「悪化した!合わない!」と考える必要はないので、そのまま飲み続けてくださいね。
私はそのまま飲み続けています。
飲み続けて2週間後
一時は悪化したニキビでしたが、そのまま飲み続けること2週間。
ニキビはだいぶ落ち着いてきました。
最初と比べたら、全然目立たなくなりましたね。
イソトレチノインの副作用
副作用として口唇炎が出ます。
口唇炎はイソトレチノインを服用すると、ほぼ全員でるのですが、私は口角炎にもなりました。
人によって副作用の出方は多少変わるようです。
また、なかには副作用で顔が乾燥する人もいますが、私は顔の乾燥はありませんでした。
今のところは効果を実感
私はまだ飲み続けていきますが、今のところ大きな副作用もなく(私の副作用はほぼイソトレチノインではよくある副作用です)ニキビも改善されています。
次に大事なのは、飲み続けることで繰り返さないようになるかどうかです。
効果については、今後も経過を報告します。
イソトレチノイン補足情報
体験談を見て、イソトレチノインを使ってみたいと考える人もいるかもしれませんが、いくつかの注意点があります。
もしイソトレチノインを使用してみたい人は、注意点をしっかり理解した上で使用を検討してください。
保険診療外
イソトレチノインは、保険診療での処方はされていません。
一部の医師が、個人輸入をして処方しています。
もちろん、医師以外の個人輸入は禁止です。
そのため、比較的高額かつ、なかなか手に入りません。(しかも円安で薬価が上がっている)
イソトレチノインを処方してもらいたい場合は、一度皮膚科に相談してみましょう。
妊娠中は内服不可
イソトレチノインは、妊娠中の服用を避けてください。
妊娠中にイソトレチノインを飲むと、高確率で胎児奇形が起こると言われています。
上記の理由で、日本で認可がおりていないのです。
ただし、必要以上に心配する必要はないので、イソトレチノインを服用する場合は、医師の指示にしっかりしたがって飲んでください。
その他内服不可・内服を避けた方が良い人
妊娠中の人以外も、以下の人は、服用できません。
- 授乳中
- うつ病
- 14歳未満
- 肝機能の悪い方
さらに、以下の方は使用できますが、注意が必要です。
- うつ病などの既往がある方
- 未成年の方
- ビタミンAサプリを内服中の方
まとめ
イソトレチノインは、中度~高度のニキビに対して効果が高いと言われている薬です。
基本的に6~12カ月飲み続けることで、ニキビの再発を防ぐので、今後も経過観察についてご報告していきます。
大きなニキビや炎症を起こしているニキビ、繰り返しニキビで悩んでいる方は、ぜひ一度相談してください。
私自身が身をもって体験しているので、体験談を交えてご説明します。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗