思春期ニキビの原因はホルモンバランスの変化｜思春期ニキビの予防方法
10代～20代の若者は、思春期ニキビに悩まされてしまう人も多いのではないでしょうか。
どれだけ対策をしてもニキビが治らず、不安に感じる人もいるかもしれません。
そこで今回は、思春期ニキビの原因について解説します。
肌質や原因を理解して、思春期ニキビと上手に付き合っていきましょう。
思春期10代の肌質
思春期にニキビができやすいのは、肌質が影響しています。
10代の肌は、脂性肌が多いです。
思春期は皮脂腺から多くの皮脂が分泌されやすくなっているため、ニキビや肌のテカリが発生しやすくなります。
また、ホルモンの変化によって、皮脂が分泌されやすくなっているのです。
思春期ニキビと大人ニキビの違い
思春期ニキビも大人ニキビも、ニキビが発生する仕組みは同じです。
しかし、毛穴詰まりの原因や発生しやすい部位は異なります。
どのような違いがあるのか、以下で解説します。
毛穴詰まりの原因の違い
ニキビは、思春期ニキビ・大人ニキビ同様に毛穴の詰まりから発生します。
しかし、思春期ニキビと大人ニキビでは、毛穴を詰まらせる原因が異なるのです。
- 思春期ニキビ……過剰な皮脂の分泌
- 大人ニキビ……乾燥・ストレス・化粧品・ターンオーバーの乱れ
思春期ニキビはホルモンの変化により、毛穴を詰まらせる原因が生まれます。
対して、大人ニキビの原因は様々で、一つに絞れないことが多いです。
発生しやすい部位の違い
思春期ニキビと大人ニキビでは、発生部位にも違いがあります。
- 思春期ニキビ……おでこ・鼻などのTゾーン
- 大人ニキビ……あごやフェイスラインなどのUゾーン
思春期ニキビは、元々皮脂腺の多いあごや鼻などのTゾーンにできやすいです。
対して大人ニキビはあごやフェイスラインにできやすいですが、これらはストレスや間違ったスキンケアなど、様々な要因が考えられます。
思春期ニキビの原因
思春期ニキビの原因は、成長期におけるホルモン分泌の増加です。
とくに12～13歳頃は、男性なら男性ホルモン、女性なら女性ホルモンが急激に増加します。
ホルモンの増加により、以下のような流れでニキビができてしまうのです。
- 男性…男性ホルモンの増加で毛穴の出口付近の角質が厚くなり皮脂を閉じ込めやすくなる→アクネ菌の増殖
- 女性…男性ホルモンと似た黄体ホルモンの分泌が活性化して皮脂量が増える→ニキビができる
また、10代は睡眠不足や勉強、人間関係などのストレスからホルモンバランスを崩してニキビを悪化させるケースもあります。
思春期ニキビができるメカニズム
思春期ニキビは、以下の流れで発生してしまいます。
- ホルモンの影響で皮脂が過剰分泌
- 新陳代謝が乱れて老廃物などが貯まる
- アクネ菌が増殖
- 炎症を起こしニキビになる
ニキビの主な原因は毛穴の詰まり。
思春期は肌質やホルモンバランスによって毛穴の詰まりが起きやすい状態となっているために、ニキビができやすいのです。
思春期ニキビは予防できる？
思春期ニキビは、二次性徴が大きな原因となっているため、完全な予防は難しいです。
大人ニキビであれば予防できますが、思春期の二次性徴自体は抑えることができません。
ただし「ニキビができにくい状態」や「ニキビを悪化させない」方法はあります。
以下では、思春期ニキビの対策について解説します。
触らない・潰さない
思春期ニキビができたら、触ったり潰したりしないでください。
できてしまったニキビを触ったり潰したりすると、炎症がひどくなる可能性があります。
また、ニキビを潰すことで、ニキビ跡が残ってしまう可能性もあります。
一度ニキビができてしまったら、下手にいじらずにケアしておくのが一番良い方法です。
化粧品の使用を避ける
ニキビができてしまったら、化粧品の使用は避けましょう。
ニキビを隠すために化粧している人もいるかもしれませんが、化粧はニキビを悪化させる可能性があります。
どうしても化粧したい場合は、薄く化粧したりニキビのある部分を避けたりしてください。
適切なスキンケア
ニキビ対策は、やはりスキンケアが重要です。
とくに思春期は皮脂が分泌されやすいので、朝晩の2回は洗顔を行ってください。
ただし、皮脂を落としたいからといって、強くこするような洗い方はNGです。
強くこすって肌を刺激してしまうと、バリア機能が低下して、肌が弱くなってしまいます。
洗顔を行った後は、必ず保湿も行ってください。
また、体育などの野外授業の際には、日焼け止めを塗っておくことも大事です。
生活の改善
思春期ニキビは、日々の生活も影響しています。
食生活やストレスから、ニキビができやすくなってしまうのです。
食生活は、栄養の偏らないバランスの良い食事を心がけると良いでしょう。
ストレスをためないためには、しっかり睡眠をとったりお風呂につかったりと、ゆっくりできる時間を作ってください。
ストレス発散の方法は人それぞれなので、自分の好きな時間をしっかり確保しておきましょう。
まとめ
思春期ニキビに悩んでいるのであれば、皮膚科への受診をおすすめします。
ニキビを防ぐためにはストレスを溜めないことが大事ですが、思春期ニキビ自体がストレスの原因になっている場合もあるからです。
ニキビを改善できないと、ストレスとニキビの悪循環になってしまう可能性があるので、早い段階で相談してみると良いでしょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗