お肌に必須のセラミドの効果や種類
セラミドは美肌をキープする上での、とても重要な成分です。
しかし、なんとなく「お肌にはセラミド」とわかっていても、実際にどのような成分なのか、詳しく理解できている人はいないのではないでしょうか。
そこで今回は、セラミドの効果や種類について解説します。
ぜひお肌のケアをするために、セラミドについての理解を深めておきましょう。
セラミドとは?
セラミドを知る上で知っておきたいのが、肌の潤いを保つ以下3つの保湿因子。
- 皮脂膜
- 天然保湿因子
- 細胞間脂質
セラミドは細胞間脂質の隙間を満たし、水分を抱え込む働きがあり、それにより、綺麗な潤いのある肌をキープしてくれます。
セラミドは元々肌にある成分
昨今では「セラミド配合」のようなスキンケア商品も多いため、セラミドを外から補給するというイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし、セラミドは、元々誰の肌にもある成分です。
「セラミド配合」の商品は、セラミドが減少してきたときに、補う形として使用します。
セラミドが不足するとどうなる?
セラミドが不足すると、乾燥しやしすくなり、シワもできやすくなってしまいます。
不足した場合の基本的な流れは、以下のとおりです。
- 肌に潤いがなくなりバリア機能が低下
- バリア機能が低下したために乾燥しやすくなる
- シワができやすくなったり敏感肌になったりする
セラミドが減少する理由については、加齢の他、様々な理由が考えられます。
セラミドの主な効果
セラミドを十分に補うと、肌にとって4つの良い効果に期待できます。
- 肌を守るバリア機能の強化
- 保湿効果
- 美白効果
- アトピー性皮膚炎に対する効果
具体的にどのような効果が得られるのか以下で解説します。
肌を守るバリア機能の強化
バリア機能とは、肌のを乾燥や外部の刺激から守ったり、水分が蒸発しないように潤いを保ってくれたりする機能です。
肌に刺激を感じやすかったり乾燥しやすかったりするのは、バリア機能の低下が原因と考えて良いでしょう。
このバリア機能が低下する理由は、セラミド不足が考えられます。
健康な肌は、セラミドがしっかりと肌を守ってくれていますが、セラミド不足の肌は刺激などに弱くなってしまうのです。
セラミドをしっかりと補っておけば、バリア機能が通常に戻り、刺激や乾燥が起きにくくなります。
保湿効果
セラミドは、高い保湿力を持ち、水分も豊富に含んでいます。
角質層の水分のうち80%以上はセラミドなどの細胞間脂質によって保たれている、と言われるほどです。
角質層の大部分を占めるセラミドは、肌の水分を保つ上で非常に重要な成分と言えるでしょう。
美白効果
セラミドは、肌の潤いを保つだけではなく、美肌や美白効果にも期待できます。
主に期待できる効果としては、以下の3つです
- シミやそばかすを防ぐ
- 乾燥やシワの改善
- 肌トラブルの予防
その他にも、毛髪の潤いを保つ効果もあります。
アトピー性皮膚炎に対する効果
アトピー性皮膚炎は、様々な要因が重なり合って発症すると言われています。
しかし、昨今の研究で、アトピー性皮膚炎の患者はセラミド不足であるとわかりました。
実際に、アトピー性皮膚炎の患者にセラミド配合保湿化粧品を塗布して、乾燥症状に改善がみられたという事例もあります。
セラミドの種類
一重にセラミドと言っても、セラミドにはいくつかの種類があります。
主にスキンケア商品に配合されているセラミドは、以下の4つです。
- 天然セラミド
- ヒト型セラミド
- 植物セラミド
- 合成疑似セラミド
それぞれがどのようなものか、以下で解説します。
天然セラミド
天然セラミドは、別名「動物セラミド」とも呼ばれています。
動物セラミドと呼ばれているように、動物の脳やせき髄から抽出されているセラミドです。
人のセラミドに近く、保湿力や角質への浸透が高い特徴があります。
ヒト型セラミド
酵母などで製造されるセラミドです。
肌への刺激が少なく、保湿力や浸透力にも優れているセラミドで、人のセラミドと同じ構造をしています。
植物セラミド
名前のとおり、植物から抽出されているセラミドで、主に大豆やお米から抽出されています。
保湿力が高く、肌への刺激は低いものの、浸透力は他のセラミドと比べて劣ります。
合成疑似セラミド
「疑似」とついているように、科学的に作られたセラミドです。
他のセラミドと比べて浸透力も保湿力も劣りますが、大量生産が可能であるために安価で手に入ります。
セラミドを補うには?
セラミドは元々人の肌にある成分ですが、基本的に年齢を重ねるごとに減少していきます。
50代になると、20代の約半分にまで減少してしまうと言われているのです。
そこで大事になるのが、自身でセラミドを補うこと。
以下では、どのような方法でセラミドを補うべきか、解説します。
日々のスキンケアで補う
昨今では、セラミド配合のスキンケア商品や化粧品多く販売されています。
スキンケア商品や化粧品からもセラミドは補えるので、成分に注目して選ぶと良いでしょう。
できればヒト型セラミドや天然セラミドが良いですが、できるだけ安いものを選ぶなら、疑似セラミドでも良いです。
食生活で補う
セラミドを身体の中から補うには、食事を意識してみましょう。
セラミドを補える食材として主なものは、以下の4つです。
- 生芋
- こんにゃく
- ブロッコリー
- とうもろこし
どうしても普段の食事から摂るのが難しい場合は、セラミド配合のサプリメントや保健機能性食品の利用も良いでしょう。
まとめ
セラミドはお肌にとって欠かせない成分です。
良質なセラミドであれば、年齢を重ねても、綺麗な肌をキープできるでしょう。
そのため、セラミド配合の化粧品やスキンケア商品は、どのようなセラミドが配合されているかも注目してみてください。
ぜひ成分への理解を深めて、スキンケアで肌を綺麗に保ってくださいね。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗