ニキビ治療と抗生剤
名古屋市昭和区のいりなか駅前皮膚科ビューティクリニックでは重症のニキビ・ニキビ跡の治療を実施しております。お悩みの方は下記のページも併せてご覧ください▼ 今回は、抗生剤でのニキビ治療について解説します。
ニキビに対して、抗生剤を長期的に使うのは
最新の治療法ではありません。
これをきっかけに、抗生剤に対する見方を
変えて頂くきっかけになればと思います。
ニキビ治療の歴史
まず、ニキビ改善に効果のある抗生剤には
「塗り薬」と「飲み薬」があります。
日本のニキビ治療は世界から遅れをとっていたので、
しばらく前までは「ニキビ治療」といえば
抗生剤を飲んだり、塗ったりするのが一般的でした。
しかし、今では
◎エピデュオゲル
◎ディフェリンゲル
といった効果のある塗り薬が開発され、
皮膚科でも処方されるようになりました。
これによって、ニキビ治療は大きく変わりました。
上記でご紹介した2つの治療薬をまとめて
レチノイド類と言いますが、
炎症を起こしているニキビには、
抗生剤とレチノイド類を合わせて使う治療が
一般的になりました。
抗生剤の長期使用による問題点
抗生剤を長期的に使うと、
効かなくなってくる、ニキビ菌が増えるという問題があります。
それと同時に、飲み薬の抗生剤を長期的に飲んでいると
肺炎などの呼吸器系感染症や関節炎といった
他の感染症になりやすくなるということが分かりました。
実際ニキビは慢性疾患なので、
治療が長期的になることがあります。
ニキビ治療をしているはずが、
他の病気になりやすくなるのです。
現在の抗生剤の使い方
とはいえ、抗生剤の塗り薬と飲み薬は
ニキビに対して効果があることは間違いありません。
では、実際にどう使っていけばよいのかという
ポイントを3つお伝えします。
①塗り薬の抗生剤は、レチノイド類と合わせて使用すること
合わせて使用することで相乗効果があり
短い治療期間で高い効果を出すことが出来ます。
塗り薬の抗生剤を使う際は、レチノイド類と併用して
短期間で使用していきます。
②飲み薬の抗生剤を使う時は重症のニキビの方、
他の治療で効果がなかった場合に限り使用すること
飲み薬の抗生剤は、長期的に飲むことで
副作用が強く出ます。
その為、使用する場合は他の治療で
効果がなかった場合のみ使用します。
③塗り薬、飲み薬、どちらの抗生剤も使用する際は、
最小限の期間で終わりにすること
抗生剤を資料する際の国際的な基準は、
長くても3,4ヶ月以内にとどめることが推奨されています。
以上のポイントを守って使用すれば
効果的に抗生剤によってニキビを治療することが出来ます。
まとめ
抗生剤のみでニキビを治療するリスクが
分かって頂けたのではないでしょうか。
抗生剤は上手く使用すれば、
ニキビに対して効果的なのは間違いありません。
しかし、特に飲み薬の抗生剤を
なにも知らずに長く飲み続けるのは避けてください。
患者様のなかには、
「抗生剤を飲むと良くなるから、もっと出してください」
と仰る方もいます。
しかし、
しっかりリスクを把握し、必要な場合は正しく使うことが重要です。
ニキビに苦しむ方はぜひ参考になさってください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗