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汗荒れ・汗かぶれの原因と対処法|あせもとの違い

[2023.08.11]

夏の猛暑では、汗もたくさんかいてしまいます。

汗の多さから、かゆみやかぶれを感じている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、汗荒れ・汗かぶれの症状や原因について解説します。

「夏場になると肌がかゆくなる」などで悩んでいる方は、参考にしてください。

 

「あせも」と「汗荒れ・汗かぶれ」の違い

汗荒れ・汗かぶれは、あせもと同じように思われてしまいますが、実際には異なる症状です。

以下に、症状と原因の違いをまとめました。

  原因 症状
汗荒れ・汗かぶれ 汗の成分が浸透して皮膚を刺激 部位全体の赤み・かゆみ
あせも 大量の汗によって汗の管が詰まり、周りの組織に汗がしみだす 赤いブツブツが多く見られる

わかりやすく、赤いブツブツがあるかないかであせもかどうかを判断すると良いでしょう。

 

汗で肌が荒れたりかぶれたりする原因

汗荒れや汗かぶれの原因はさまざまです。

遺伝で起きるケースもあるので、実際に診察してみなければ原因はわかりません。

以下では、汗荒れや汗かぶれの主な原因4つについて解説します。

 

汗の成分によるもの

汗荒れ・汗かぶれの原因として、単純に汗の成分に肌が反応してしまっている場合があります。

汗には、塩分やアンモニアなどの刺激となる成分が含まれているからです。

そのため、汗を放置してしまったために、赤みやかゆみを引き起こしてしまいます。

 

体質・遺伝

汗荒れ・汗かぶれは、体質や遺伝によるケースもあります。

例えば、アトピー性皮膚炎や敏感肌などの遺伝であったり肥満や甲状腺機能亢進症などの基礎疾による多汗症など。

元々汗に弱い肌であったり汗の量が多かったりする場合は、汗荒れ・汗かぶれ・あせもになりやすいです。

 

生活習慣・環境要因

汗荒れ・汗かぶれは、生活習慣なども影響します。

例えば、以下のようなケースです。

  • 激しい運動で汗をかく時間が多い
  • チリやほこりなどで汗が閉塞されている
  • 高温多湿の環境
  • 吸湿されない素材の着用

上記のケースで汗荒れ・汗かぶれの症状が出ている場合は、環境や習慣を変えることで症状が改善します。

 

マラセチア菌の可能性

汗荒れ・汗かぶれ・あせもの原因として、マラセチア菌が関係しているケースもあります。

マラセチア菌が皮膚のバリア機能を低下させることで、汗荒れ・汗かぶれ・あせもを引き起こしている可能性があるのです。

しかし、このマラセチア菌は皮膚の表面に存在する常在菌であり、誰の皮膚にも存在します。

マラセチア菌は皮脂を栄養源としているので、皮脂の分泌を少なくするなどの対策が考えられます。

 

汗荒れ・汗かぶれの対処法

汗荒れ・汗かぶれは、悪化すると深刻な症状に発展します。

そのため、発症した際には、できるだけ早いうちに皮膚科などで診察をしてもらいましょう。

以下では、自分でできる対処法について解説するので、症状がでた場合の応急処置として参考にしてください。

 

肌への刺激が少ないスキンケア用品を使用する

汗荒れ・汗かぶれは、肌への刺激が原因で起こるケースがあります。

そのため、日用品やスキンケア用品を肌へ刺激の少ないものに変えてください。

夏場によく使う日焼け止めクリームなども、肌への刺激が少ないか確認しておきましょう。

化粧品なども成分に注意して使うようにしてください。

 

かゆくてもかかない

汗荒れ・汗かぶれはどうしようもないほどのかゆみを感じてしまいますが、かかないようにしてください。

特に爪でガリガリと強くかいてしまうのは、症状を悪化させる原因になります。

爪でかいてしまうと、肌表面に傷をつけて、皮膚のバリア機能を低下させてしまうのです。

その結果、さらに外的刺激の影響を受けやすくなり、症状が悪化してしまいます。

どうしてもかゆみが治まらないときは、濡れタオルや冷たいシャワーで患部を冷やしてください。

 

辛い物・アルコール・入浴を避ける

辛い物・アルコール・入浴は、体温を上昇させてしまいます。

体温が上昇するとかゆみが増してしまうので、これらはできるだけ避けるようにしてください。

入浴については、シャワーで済ませるかぬるめのお湯に浸かるようにしましょう。

また、体を洗うときにゴシゴシ洗うのもNGです。

 

汗をかいたまま放置しない

汗を放置してしまうと、汗荒れ・汗かぶれの症状が悪化する可能性があります。

そのため、汗はこまめにふき取るようにしましょう。

外出時であれば汗を拭くためのウェットティッシュやボディシートで拭きとります。

外出から帰宅したら、すぐにシャワーで洗い流してしっかりと水分をふき取ってください。

 

市販薬で症状を緩和

どうしても汗荒れや汗かぶれの症状が気になる場合は、市販薬で炎症を抑えるのも一つの方法です。

おすすめは、抗炎症成分の入ったかゆみ止めや、炎症を素早く抑えるステロイド。

しかし、ステロイド系の薬は、肌に合う・合わないがあるので、ドラッグストアの薬剤師に一度相談してみましょう。

 

まとめ

汗荒れ・汗かぶれの症状が気になったら、ぜひ一度クリニックを受診してください。

原因は人によってそれぞれなので、まずは何が原因になっているかを突き止めなければいけません。

また、処方する薬も、その人の肌に合う・合わないがあるので、自分で市販薬を試すよりも、皮膚科で処方してもらった方が良いです。

とくに我慢できないほどのかゆみや赤みがある場合は、できるだけ早く受診するようにしてください。

 

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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