高濃度ビタミンC点滴の効果
高濃度ビタミンC点滴は、肌トラブルや免疫力の向上に効果的です。
点滴のほかにもビタミンCを体に取り入れる方法はありますが、当院では点滴をおすすめしています。
そこで今回は、高濃度ビタミンC点滴の効果について具体的に解説します。
副作用などについては、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。
高濃度ビタミンC点滴とその他の違い
ビタミンCを摂取するという方法は、点滴以外にも以下の方法があります。
- 経口摂取
- 注射
以下では、高濃度ビタミンC点滴との違いについて解説します。
経口摂取と点滴の違い
経口摂取と高濃度ビタミンC点滴の大きな違いは、血中濃度がどこまで上がるかです。
ビタミンCは水溶性であるため、経口摂取で多く摂っても余剰分は尿として排出されてしまいます。
そのため、どれだけ大量に経口摂取しても、血中濃度は一定以上から上がりません。
対して高濃度ビタミンC点滴の場合は、経口摂取の数百倍の量が血管内に行き渡ります。
注射と点滴の違い
高濃度ビタミンC点滴と高濃度ビタミンC注射では、投与の仕方による効果の違いはありません。
あえて違いを挙げるのであれば、投与できるビタミンCの量と施術時間です。
点滴の場合は12.5g-50g程度の大量のビタミンCを血管内に入れることが出来ますが、30分～1時間かかります。一方注射であれば100mg-500mg程度の量の注射が5分程度で終わります。
従って、一度に多量のビタミンCを注入する場合は、点滴になります。
高濃度ビタミンC点滴で期待できる効果
高濃度ビタミンC点滴には、肌への効果のほか、免疫力の向上に期待できます。
主な効果は以下のとおりです。
- コラーゲンの生成促進
- メラニン生成の抑制
- 抗酸化作用
- 疲労回復
- 免疫力向上
- がん予防
- 抗アレルギー作用
なぜそれぞれの効果に期待できるのか、以下で解説します。
コラーゲンの生成促進
ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進する作用があります。
これは、ビタミンCが繊維芽細胞の働きを高めるためです。
コラーゲンの生成促進により、肌のハリや弾力を保ち、しわ・たるみの改善に繋がります。
メラニン生成の抑制
ビタミンCは、シミの改善にも効果的です。
シミの元はメラニンですが、ビタミンCにはメラニン生成を抑制・還元させる働きがあります。
そのため、高濃度ビタミンC点滴を打つことで、より効果的にシミの予防・改善ができるのです。
抗酸化作用
ビタミンCには、抗酸化作用があります。
抗酸化作用は、老化のほか、心臓病やがんなどの生活習慣病を誘発する活性酸素を無毒化できます。
そのほか、活性酸素から肌を守り、皮脂の分泌を抑制する働きもあるのです。
抗酸化作用を得るために経口摂取の量では効果を出すことは難しく、点滴での高濃度ビタミンC投与が必要です。
疲労回復
ビタミンCは、抗酸化作用によって疲労の回復を早めてくれます。
経口摂取などでも疲労回復効果はありますが、血液に直接ビタミンCをおくる高濃度ビタミンC点滴の方が圧倒的に効果を感じられます。
また、ビタミンCはストレスの緩和にもおすすめです。
私自身も疲れたときに高濃度ビタミンC点滴を打つことがありますが、疲労回復の効果は強く実感しています。
免疫力向上
ビタミンCは、免疫力の向上にも期待できます。
ビタミンCがリンパ球の働きを活性化し、インターフェロンを増やす作用があるからです。
そのため、風邪のほか、ウイルス性の病気にかかりにくくなります。
普段の生活でビタミンCを摂取できていない人は、高濃度ビタミンC点滴を検討してみましょう。
がん予防
先述したように、ビタミンCには抗酸化作用があります。
そのため、がんの原因と言われている活性酸素を抑制できるのです。
そのほか、胃がんなどの原因となるニトロソアミンの生成も抑制します。
抗アレルギー作用
ビタミンCの抗ヒスタミン作用により、アレルギー症状が軽減されます。
そのため、花粉症などで悩まされている場合にも、高濃度ビタミンC点滴を打つことで症状を抑えられる可能性があります。
クリニックのスタッフの中には、花粉症の季節に高濃度ビタミンC点滴を打っている人もいます。
高濃度ビタミンC点滴がおすすめの時期
高濃度ビタミンC点滴は、自身の気になる時期に打つようにすると効果的です。
とくに「いつの時期に打つべき」という決まりはないので、以下ではおすすめの時期を紹介します。
免疫力が下がりやすい冬
高濃度ビタミンC点滴は免疫力を向上させるので、免疫力の下がりやすい冬にもおすすめです。
冬は風邪やインフルエンザなどが蔓延しやすいので、高濃度ビタミンC点滴で対策をしておきましょう。
また、高濃度ビタミンC点滴は乾燥肌にも効果があるので、冬場で肌が乾燥しやすい人にも効果的です。
日焼けしやすい夏
高濃度ビタミンC点滴は夏場の紫外線対策としてもおすすめです。
先述したように、高濃度ビタミンC点滴は抗酸化作用によって活性酸素を無毒化させます。
そのため、シミや疲れなどに効果的です。
私は、日焼けする予定のある前日や日焼けして帰ってきた翌日に点滴を行っています。
まとめ
高濃度ビタミンC点滴は、さまざまな症状に効果を感じられます。
私自身、高濃度ビタミンC点滴を打っていますが、とても効果を感じています。
当院でも高濃度ビタミンC点滴を行っていますので、少しでも興味がある場合は、ぜひ一度相談してください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗