レチノール配合化粧品の選び方|おすすめの濃度と正しい使い方
肌に効果的な成分として「レチノール」があります。
レチノールはビタミンA誘導体として、シワやシミ、ニキビやニキビ跡に効果がある成分です。
そのため、化粧品のなかには、レチノールが配合されているものもあります。
しかし、高濃度のレチノールは、副作用の可能性もあり危険です。
そこで今回は、レチノール配合化粧品の選び方や、レチノールの濃度について解説します。
レチノールへの肌への効果
まずは、レチノールの肌への効果について解説します。
ニキビやシワ、シミなどは、肌のターンオーバーに関係しています。
レチノールは、このターンオーバーを促進する働きがあるのです。
さらに、真皮の働きを活性化させ、コラーゲンを促進し、ハリやツヤなど、エイジング症状のケアにも効果的。
2017年からは、厚生労働省からシワ改善効果があると認められています。
レチノールの副作用
レチノールは、肌に良い影響ばかりではありません。
レチノールの副作用として、肌の乾燥や赤み、かゆみが出る可能性があります。
これらの副作用は、急に新陳代謝が促進されてしまうことにより起きてしまう反応と言われています。
副作用は自然に収まる場合がほとんどですが、あまりにも症状が強い場合は、皮膚科を受診しましょう。
また、副作用が起きる原因として、レチノールの濃度が関係しています。
使いやすいレチノールの濃度
レチノールが配合されている化粧品は、初めて使う場合は濃度の低いものを選びましょう。
なかには「高濃度」と記載されているものもありますが、高濃度のものは、副作用が出やすいです。
そもそも、日本では、化粧品に含まれるレチノールの配合量は250000IUまでと定められています。
※IUとは、薬理学で用いられる、生体に対する効力の量を表す単位。250,000IUは重量換算で約0.04%(実際には原料によって異なる)
そのため、0.04%の配合率でも、日本では高濃度と言えるでしょう。
ただ、ここで注意したいのは、海外製品です。
インターネットで海外の化粧品を輸入できるようになった昨今では、0.04%以上配合されている海外製品も手に入ります。
しかし、海外製品の高濃度配合の化粧品は、肌負担が懸念されるため、初めてレチノールを使う方が使用することはおすすめしません。
微量でも十分効果を発揮するので、低濃度のものから選んでください。
化粧品によるレチノール濃度
化粧品によるレチノールの配合率は、商品によって異なります。
また、レチノール濃度が公開されていないものも多いので選び方が難しいです。
ただし、以下のような傾向はあります。
- 美容液・クリーム……レチノール濃度が高めなものが多い
- 化粧水……レチノール濃度が低めのものが多い
レチノール化粧品を初めて使う人は化粧水、レチノールを使って副作用の心配がなかった人は美容液やクリームといったように、まずは低い濃度から試していきましょう。
レチノール配合化粧品の使い方
レチノール配合化粧品を使う際には、以下の3つを守って使用してください。
- 少しずつ肌に慣らす
- 保湿剤を併用する
- 日焼け止めを使用する
基本的に、レチノール配合化粧品を初めて使う際は、若干ピリピリした感覚があります。
しかし、大きな副作用ではなく、徐々に慣れるものなので、少しずつ慣らしていきましょう。
また、レチノールは肌が乾燥しやすく、紫外線の影響も受けやすいです。
そのため、保湿剤や日焼け止めでカバーしながら使用してください。
レチノール配合のおすすめ化粧品
レチノールが配合されているおすすめの化粧品を3つ紹介します。
クリーム、美容液、化粧水に分けて紹介するので、ぜひ試してみてください。
ただし、いずれにしても、過去にレチノール配合化粧品を使用して副作用が出た方は控えてください。
レチノール配合クリーム|エンリッチド リンクルクリーム(エリクシール)
目元や口元のシワ改善に効果のあるクリームです。
ヒアルロン酸を生み出し、肌の水分量を増やして、柔らかくハリのある肌へ導いてくれます。
また、レチノールの効果を保つために、酸素を通さない特殊なチューブも採用しています。
レチノールの効果をしっかり感じたい人は、ぜひ試してみてください。
レチノール配合美容液|QuSomeレチノA(ビーグレン)
QuSomeレチノAは、3種類のレチノールを配合した美容液です。
配合されているレチノールは、以下の3つ。
- 純粋レチノール
- レチノイン酸
- パルミチン酸レチノール
マルチな肌の悩みに効果的ですが、とくにシワの改善に期待できます。
肌に潤いを与え、シワを改善したい人は、ぜひ試してみてください。
レチノール配合化粧水|モイストローション(アスタリフト)
モイストローションは、みずみずしいハリのある肌に導く化粧水。
効果が高い理由は、レチノールはもちろん、3種類のコラーゲンやヒアルロン酸、ナノリコピンなどが配合されているからです。
さらに、モイストアップテクスチャーの採用で、しっとりもっちりした感覚が続きます。
化粧水なので、レチノール初心者におすすめです。
まとめ
レチノールを配合している化粧品は多くありますが、まずは自分の肌に合うものから選んでください。
最初から高濃度のものを選んでしまうと、副作用が出てしまうかもしれません。
「レチノールは肌に効く」と言われていますが、合う合わないはあります。
不安な場合は、一度お近くの美容皮膚科に相談してみましょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗