ニキビ跡への注目製剤「ジュベルック」の特徴や副作用
毛穴改善やニキビ跡に効果があるといわれている「ジュルベック」という注入製剤が注目されています。
韓国から人気になったと言われており、日本でも注目され始めてきました。
しかし、現状では日本で取り扱っているクリニックが少なく、それほど情報も多くありません。
そこで本記事では、ジュルベックの特徴や安全性について解説します。
ジュベルックとは?
ジュルベックは、ヒアルロン酸とポリ乳酸(PDLLA)を組み合わせた注入製剤です。
薬剤を肌に注入することで、様々な肌のお悩みにアプローチできます。
ポリ乳酸については、聞き馴染みがない人もいるかもしれませんが、ジャガイモやトウモロコシ、さとうきびなどのでんぷんから抽出したエキスで生成されている成分なので生体適合性に優れています。
ヒアルロン酸については以下の記事で解説しているので、そちらも参考にしてください。
ジュルベックで改善効果が期待できる症状
ジュルベックはの名前の由来は「JUVE(若さ・生気・活力)」「LOOK(外見・表情)」からきていると言われています。
その文字通り、ジュルベックは以下のお肌の悩みにアプローチできます。
- ニキビ跡の凹凸
- 目の下の小ジワ
- 眉間やおでこのシワ
- 首のシワ
- 肌のハリ
- 毛穴の開き
- 肌質改善
ジュルベック一つで、いくつもの悩みを改善へ導けるのです。
ジュルベックの安全性
ジュルベックは、日本ではまだ馴染みの低い製剤なので、安全性について不安を感じる人もいるかもしれません。
実際に、同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
しかし、米国FDAと韓国MFDSの承認を受けており、皮内注射における安全性は認められています。
※FDAとMFDSは、日本の厚労省にあたる機関です。
ジュベルックの主な特徴
ジュルベックが注目される理由は、以下2つの特徴からです。
- 副作用のリスクが低い
- 長期的な効果に期待できる
従来の注入製剤は、リスクがあったり短期間の効果であったりするデメリットがありました。
ジュルベックは、それら従来のデメリットのない製剤なのです。
上記2つの特徴について、以下で解説します。
副作用のリスクが低い
ジュルベックに含まれるポリ乳酸は、トウモロコシやジャガイモなどのデンプンから抽出したエキスで生成されており、生体適合性に優れています。
注入後はゆっくりと溶け、酸の濃度も高くないため、副作用がほとんどありません。
数年で分解されて体内に残ることもないので、副作用のリスクはほとんどないと言えるでしょう。
長期的な効果に期待できる
ジュルベックは、従来の製剤と比べて効果の持続性に期待できます。
目安では、約1年~2年ほどの持続性があると言われています。
ただし、ヒアルロン酸のみと比べると、即効性には期待できません。
ジュルベックを使用した主な施術方法
ジュルベックは、主に以下3つの方法で肌に注入します。
- 局所注射
- 全顔注射
- ポテンツァ
それぞれの施術方法や、ジュルベックとの組み合わせで期待できる効果について解説します。
局所注射
局所注射は、文字通り「おでこ・眉間のシワ・目の下の小じわ・ニキビ跡」などに対してピンポイントで注射する施術です。
気になる部分だけに製剤を注入できます。
症状やお悩みに合わせた施術であれば、局所注射をおすすめします。
全顔注射
全顔注射は、文字通り顔全体やおでこ全体のように、広い範囲で注射する施術です。
ジュルベックは肌のハリやニキビ跡、毛穴の開きなどにアプローチできるので、複数のお悩みがある場合に適しています。
ポテンツァ
ポテンツァは、微細な針を皮下へ刺し、ラジオ波を照射して肌のお悩みへアプローチする施術です。
ポテンツァだけでも「肝斑・赤ら顔・ニキ・シワ」の改善効果に期待できます。
さらに、ジェルベックと組み合わせることで、薬剤の成分を均一に効率よく届けられるようになります。
ポテンツァについては以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。
ポテンツァとフラクショナルレーザーの違い|ニキビ跡に効果が高いのはどっち?
ジュルベック施術を行う際の注意点
ジュルベックを使った施術は、念のため副作用や注入後の過ごし方に注意してください。
大きな副作用は報告されていませんが、それぞれを守らないと大きなトラブルに発展する可能性があります。
また、以下に当てはまる方はジュルベックを注入できない可能性があります(施術方法によって異なる)
- 妊娠中または授乳中
- ステンレス(金属)アレルギー
- ヒアルロン酸注入でアレルギー症状が出る
- アナフィラキシーショック既往の方
- 治療部位に皮膚疾患や感染症のある方
- 膠原病
- 重度の糖尿病
基本的には施術前に医師から説明があるので、説明をしっかり聞いて相談しながら施術を進めましょう。
ジュルベックの副作用
ジュルベックでの大きな副作用は報告されていません。
しかし、以下の副作用が出る場合があります。
- 内出血
- 痛み
- 赤み
- 腫れ
- むくみ
- アレルギー反応
ジュルベック注入後の注意点
ジュルベック注入後の洗顔やメイクは、直後から可能です。
しかし、以下の行為は制限してください。
- 入浴…翌日から可能(シャワーは当日から可能)
- 施術部位のマッサージ…一週間後から可能
- サウナや激しいスポーツ、飲酒などの血圧が上がる行為…一週間は控えてください
まとめ
先述したように、ジュルベックの人気は高まっているものの、まだ日本では取り扱っているクリニックが少ないです。
当院ではジュルベックを取り扱っておりますので、名古屋でジュルベック施術を行う際は、ぜひご相談ください。
ジュべルックの料金や、症例写真はこちらのページをご覧ください。
【ニキビ跡でお悩みの方は以下の記事も参考にしてください】
- ニキビ跡の最新治療「サブシジョン」の効果と特徴について解説
- エクソソーム×ダーマペンを皮膚科医が試してみました
- ニキビ跡の治療方法|皮膚科で行う治療の種類
- 皮膚科医が選ぶニキビ跡ケアにおすすめのパック4選
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗