ボトックス治療の副作用8つ|治療を受けられない人についても解説
ボトックス治療の副作用は頻繁に起こるものではありませんし、時間の経過とともに治る症状がほとんどです。
しかし、顔に打つ場合などはやはり不安に感じる人が多いでしょう。
今回はボトックス治療の副作用について解説します。
ボトックス治療で起こりうる副作用
ボトックス治療で起こりうる副作用は、以下の8つがあります。
- 注射の痛み
- 痛み・腫れ・内出血
- アレルギー反応
- 頭痛
- 不自然な表情
- 噛む力が弱まる
- 左右対称の仕上がり
- 皮膚のたるみ
なぜこれらの副作用が生じてしまうのか、副作用が起きた場合の対処法についても解説します。
ボトックスの治療例については、以下の記事も参考にしてください。
注射の痛み
ボトックス治療は注射で行うので、少なからず注射の痛みがあります。
ただし、針がチクっと刺さる程度なので、我慢できない痛みではありません。
もし痛みに不安がある場合は、医師に相談して麻酔を使ってもらいましょう。
痛み・腫れ・内出血
ボトックス注射の針によって、痛み・腫れ・内出血などが起きる可能性があります。
ただし、これらの副作用はボトックスならではの症状ではなく、注射した場合に起きる副作用です。
通常1-2週間ほどで症状は治まります。
アレルギー反応
ボトックス治療で、アレルギー反応として赤みやかゆみなどの症状が出る場合があります。
これは体内がボトックス製剤を異物として察知してしまうためです。
しかし、通常1週間~1か月で治まることがほとんどなので、心配する必要はありません。
もしアレルギー症状が長引く場合は、医師に相談しましょう。
頭痛
ボトックス注射で頭痛が起きるケースもあります。
なぜなら、ボトックス注射はこれまでと違う筋肉が働いて顔のバランスが変わるためです。
筋肉が疲労する影響で頭痛がしたり倦怠感が現れたりすることがあります。
頭痛や倦怠感については数日で治まりますが、発熱や吐き気などが生じたら、医師に相談しましょう。
不自然な表情
ボトックス治療後に、不自然な表情になってしまうケースがあります。
例えば、以下のようなケースです
- こわばった表情
- ひきつった笑顔
- 眉がつりあがる
ボトックス注射は表情じわを作る筋肉を動かなくさせるので、過剰注入や注入箇所の誤りがあると意図しない筋肉に影響を及ぼす可能性があるのです。
半永久的に続く症状ではありませんが、元に戻るには成分が吸収されるまで待たなければいけません。
これらの副作用は施術者の技術不足が原因と考えられるため、ボトックス治療の実績豊富な医師を選ぶ必要があります。
噛む力が弱まる
ボトックス治療の箇所によっては、噛む時につかう顎の筋肉を緩めてしまう可能性があります。
そのため、食事中に噛みづらかったり硬いものを食べられなくなってしまうケースがあるのです。
咬筋に打つボトックスの場合には、時々この副作用が起こります。噛む力を弱めることが目的なので当然なのですが、打つ場所や量を調整して生活に支障がないように行うことが大切です。
左右非対称の仕上がり
ボトックス治療によって表情の左右差が大きくバランスを崩してしまう場合があります。
多くの場合、施術者の知識や技術不足が原因です。
そのため、ボトックス治療を行う際は、知識や実績が豊富な医師を見つけましょう。
皮膚のたるみ
ボトックス治療によって、皮膚がたるんでしまうケースがあります。
とくに以下のような方は、皮膚がたるみやすくなる可能性が高いので、注意してください。
- 年配の方
- 皮膚が薄い方
- 皮膚の弾力性が低い方
これらの副作用も、施術者の技術や知識で回避できます。
ボトックス注射を受けられない・控えた方が良い人
ボトックス注射は、リスクがあるために受けられないまたは控えた方が良い人もいます。
実際に受けられるかどうかはクリニックの判断に委ねられますが、以下に当てはまる人は一度医師と相談してみてください。
- 精神疾患のある方
- 高齢者
- 妊娠中・授乳中
それぞれに当てはまる人の注意点について、以下で解説します。
精神疾患のある方
精神疾患のある方は、ボトックス注射を打てません。
正確には、精神疾患で神経伝達に影響を与える薬を服用している場合です。
ボトックス注射は神経筋接合部にも影響を与えるため、薬の効果が抑えられたり想定以上に高まったりする可能性があるからです。
精神疾患に限らず、神経伝達に影響を与える薬を服用している場合は、必ず事前に医師へ伝えてください。
高齢者
65歳以上の方は、ボトックス治療が推奨されていません。
なぜなら、65歳以上になるとボトックス注射の効果が出にくいとの話もありますが、実際には問題なく施術を行えます。
ただ、加齢によって筋肉量が減ってきている場合もありますので、注意が必要です。
また、日ごろから服用している薬がある場合は、禁忌薬になっている可能性もあります。
もし高齢でボトックス治療を検討しているなら、必ず事前に医師と相談してください。
妊娠中・授乳中
妊娠中や授乳中の方は、ボトックス注射を受けられません。
胎児や母乳に影響を与える可能性があるからです。
実際に影響が出たケースはほとんどありませんが、完全に安全性が証明されているわけでもありません。
そのため、現状では「妊娠中や授乳中の方にはボトックス注射を行わない」という方針になっています。
まとめ
ボトックス治療は強い効果に期待できる反面、副作用もあると理解しておきましょう。
しかし、数日で治まる場合がほとんどです。
重大な副作用については、医師の知識や技術不足が関連しているので、信頼できる医師選びをしてください。
【しわや皮膚のたるみでお悩みの方は以下の記事も参考にしてください】
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文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗