脱毛と除毛の違い|主な方法とメリットデメリット
身体のムダ毛を処理する主な方法として「脱毛」がありますが、その他にも「除毛」もあります。
では、脱毛と除毛の違いがどのような部分か知っているでしょうか。
そこで今回は、脱毛と除毛の違いについて解説します。
それぞれのメリットやデメリットも解説するので、自身に合った処理方法を見つけてください。
脱毛と除毛の大きな違い
脱毛と除毛の大きな違いは「毛をどこから処理するか」です。
脱毛は毛根から毛を処理し、除毛は表面的に毛を処理します。
わかりやすく言うならば、除毛はカミソリで毛を剃った状態だと考えてください。
一方で、脱毛は毛を抜いた状態です。
以下では、方法の違いも解説します。
脱毛と除毛の処理方法の違い
脱毛と除毛の処理方法は、大きく異なります。
脱毛は、主にレーザー脱毛やセルフ脱毛器、毛抜きなどの処理です。
ただし、毛根から処理をするため、痛みが生じたりする可能性があります。
一方で、除毛は、カミソリで剃ったり除毛クリームを利用する方法です。
肌の表面に見える毛だけを処理するので、脱毛に比べると痛みは少ないでしょう。
ただし、カミソリまけをおこしたり、クリームが肌に合わなかったりといったトラブルの可能性はあります。
また、毛根が残ってしまうため、こまめなお手入れが必要です。
主な脱毛方法
- 光脱毛……光を毛根のメラニン組織に当ててダメージを与え、毛を生えにくくします。光の強さや施術する箇所により異なりますが、約2~3年の期間がかかります。
- レーザー脱毛……出力の高いレーザーを当てて、毛根のメラニン組織を破壊します。光脱毛と比べて短期間ですが、光脱毛よりも痛みを感じやすく、費用も高くなりやすいです。
主な除毛方法
- カミソリ・シェーバー……即効性はありますが、毛先の断面に角ができるため、少し経過するとチクチクした毛になります。
- 除毛クリーム……肌に塗って表面の毛を溶かします。カミソリやシェーバーとは異なり、毛先の断面に角はできません。除毛クリームは、毛の主成分であるタンパク質を分解する成分が配合されているため、肌が弱い人は注意しましょう。
脱毛の効果が高い理由
毛を大きく分けると、毛幹(普段目にしている毛)と毛根(皮膚より下の毛)の2つになります。
さらに、毛根も以下の2つに分けられます。
- 毛乳頭……毛細血管から栄養を受け取る
- 毛母細胞……毛乳頭から栄養を受け取り毛を成長させる
除毛で毛を処理した場合、この毛乳頭と毛母細胞が残った状態です。
除毛では、毛の製造元であるこの2つを処理できないため、何度も生えてしまいます。
しかし、脱毛を行った場合、毛乳頭も毛母細胞もどちらも破壊します。
組織が破壊された毛根は、毛を再生できません。
脱毛のメリット・デメリット
脱毛には、メリットもデメリットもあります。
大きなメリットは、ムダ毛の量が減ることです。
一般的に医療レーザー脱毛を行った場合、1年以内に99%の確率で90%以上の減毛が得られます。
さらに、永久脱毛の施術を受ければ、ムダ毛の処理はほとんど必要ありません。
デメリットは、除毛と比べて費用が高いことや、痛みを感じやすいことが挙げられます。
ただし、痛みに関しては医院で使用している機器によって異なるため、不安がある場合は一度相談しておきましょう。
永久脱毛の定義
永久脱毛は、他の脱毛と比べて効果が高いですが、完全永久に毛が生えてこないわけではありません。
アメリカの電気脱毛協会(American Electrology Association)と、食品医薬品局(FDA)では、以下のように定めています。
- 最後の脱毛から一カ月後、毛が再び生えてくる確立が20%以下
- 3回の脱毛施術後、6カ月が経過した時点で毛が67%以上減少している
上記に当てはまっていれば、永久脱毛となります。
除毛のメリットデメリット
持続的な効果が高いのは脱毛ですが、除毛にもメリットはあります。
除毛は、カミソリやシェーバー、除毛クリームによって行えるため、手軽に毛を処理できます。
最新の電気シェーバーであれば、肌を痛める可能性も低いです。
また、気になったそのときに毛を処理できる即効性もメリットと言えます。
脱毛は、今日明日で完全に効果が出るものではないため、明日までに毛を処理したい場合などには向いていません。
除毛のデメリットは、処理頻度が多くなることです。
毛が伸びやすい、とくに男性の場合、除毛を行ってもすぐに毛が生えてしまいます。
期間は毛の量や質、部位によって異なりますが、約1週間程度と考えて良いでしょう。
まとめ
脱毛も除毛も、毛を処理することに変わりはありませんが、処理の方法は大きく異なります。
できるだけ長く毛を除去したいのであれば、脱毛がおすすめです。
一時的に毛を処理したいのであれば、除毛で良いでしょう。
ただし、それぞれ肌に合わないなどのトラブルもあるため、どちらにしても不安がある場合は、医師まで相談してください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗