ニキビを冷やすと治る?冷やすことで得られる効果は?
インターネット上では「ニキビは冷やした方が良い」という内容をいくつか見受けます。
しかし、必ずしも冷やした方が良いとは限りません。
ニキビには、冷やして良いものと冷やさない方が良いものがあります。
今回は、正しいニキビの冷やし方について解説します。
炎症ニキビは冷やして緩和
結論から言えば、炎症ニキビは、冷やして緩和させることができます。
炎症での痛みや腫れ、かゆみのあるニキビの症状に対して、冷やすのは効果的です。
ただし、あくまで「緩和」になります。
症状が和らぐだけで、根本的な治療にはなりません。
ニキビを冷やして効果があるのは急性期
ニキビを冷やして効果を感じられるのは、急性期のニキビだけです。
急性期というのは、まだニキビができて間もない頃。
名前のとおり、慢性的に痛みなどがあるわけではなく、急に痛みや腫れが出る時期です。
ニキビを冷やす場合は、この時期だけにしてください。
慢性期ニキビを冷やしてはいけない理由
慢性期に突入したニキビは、冷やさないようにしてください。
慢性期は、急性期の症状が落ち着き、細胞が少しずつ回復してくる時期です。
そして、細胞を回復させるには、血流を良くしなければいけません。
冷やしてしまうと血管が収縮して血行が悪くなるので、逆効果になってしまいます。
黒ニキビや黄ニキビには効果なし
ニキビ冷やしは、赤い炎症しているニキビのみに効果があります。
毛穴詰まりが原因になっている、白ニキビや黒ニキビには効果がありません。
冷やしすぎてしまい、毛穴を余計に詰まらせる可能性もあるので、冷やさない方が良いでしょう。
冷やして良いのは「赤ニキビの急性期で何らかの症状があるとき」です。
ニキビを冷やせば治る?
ニキビは冷やしても治りはしません。
ニキビを冷やすことで得られるのは、かゆみは痛み、腫れなどの症状の緩和です。
症状が落ち着くことで、多少治りやすくなる可能性はありますが、冷やすだけで治ることはありません。
ニキビを治す目的であれば、冷やした後で薬を使うなどして適切なケアを行ってください。
効果的なニキビの冷やし方
ニキビの冷やし方には、いくつかの方法があります。
- 冷やした化粧水を使ったパック
- 冷たい水で絞ったタオル
- 氷で冷やす
冷たいものを患部に当てるだけなので、どの方法が正しいというわけではありません。
しかし、あまりにも冷やしすぎると逆効果になる場合もあるので、自身に合った方法を選びましょう。
以下でそれぞれの方法を解説するので、ぜひおうちでやってみてください。
冷やした化粧水を使ったパック
ニキビに有効的な冷やし方として、化粧水とパックを使った方法があります。
ただ冷やすだけではなく、お肌に良い効果をを与えてくれるので、一石二鳥です。
やり方は、まず、化粧水を冷蔵庫で冷やしておきます(ビタミンC誘導体が含まれているものだと◎)。
冷えた化粧水をコットンにたっぷり含ませてローションパックをします。
時間は大体2~3分で構いません。
乾燥する前にはがすようにしてください。
パックもできてニキビの炎症も緩和できるので、おすすめの方法です。
冷たい水で絞ったタオルで沈静
とくにかゆみが気になる場合は、冷たい水で絞ったタオルを使いましょう。
かゆみ物質であるヒスタミンなどは、冷たいタオルで冷やすと落ち着きます。
冷たさは自身の好みで良いので、冷水に浸けたタオルでニキビを冷やしてみてください。
また、炎症によるかゆみは、保湿も大事なので、タオルで冷やした後はしっかり保湿も行いましょう。
あまりにも痛みがある場合は氷で冷やすのもあり
あまりにもニキビの痛みが気になる場合は、氷で冷やしてみてください。
ビニール袋などに氷を入れて、ニキビにあてて冷やしましょう。
ただし、痛みを感じているニキビは炎症がひどくなっている状態です。
氷で冷やすのは、あくまで応急処置として考えてください。
痛みがおさまったからといって放置していると、ニキビが悪化する可能性があるので、早い段階で皮膚科に行きましょう。
ニキビ冷やしはあくまで一時しのぎ
ニキビを冷やすのは、あくまで一時しのぎにしかなりません。
ニキビを冷やして症状が落ち着いたとしても、そのまま放置していれば悪化する可能性があり、ニキビ跡が残る可能性も高くなります。
そもそも、痛みやかゆみが頻発している時点で、ニキビが悪化してきている証拠です。
どうしても病院に行けないときに、一時的に冷やして症状を緩和させるのは良いですが、時間があるのであれば、皮膚科へ行ってしっかり治してもらいましょう。
まとめ
ニキビの炎症による症状がひどいときは、冷やして症状を緩和させてあげてください。
ただし、何度も言うように、冷やすことでニキビ自体が治るわけではありません。
あくまで症状の緩和なので、症状がひいたからといって放置しないでください。
ニキビをしっかり治すのであれば、一度皮膚科で診てもらいましょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗