乾燥肌による赤みは何が原因?赤みを抑える方法4つ
乾燥肌による赤みの症状に悩んでいませんか?
乾燥肌による赤みは、進行するとどんどんひどくなってしまうので、早い段階で対処するべきです。
そこで今回は、乾燥肌で赤みが出る原因や予防方法について解説します。
乾燥肌による肌荒れなどで悩んでいる人は、参考にしてください。
乾燥肌で赤みが出る理由
乾燥肌による赤みというのは、外部刺激による炎症です。
炎症によって毛細血管が拡張されているために、赤みが出ます。
ただ、炎症が起きているというのは、決して悪いことではありません。
以下で、炎症について具体的に解説します。
炎症とはどんな症状?
炎症というのは、体を守るための免疫システムによる反応です。
体内への異物の侵入を察知すると、菌や異物を排除しようとする仕組みが働きます。
この働きには、免疫細胞が必要になるため、毛細血管を拡張させて血液量を一時的に増やし、免疫細胞を集めるのです。
その結果、腫れや熱感、かゆみや赤みといった反応が現れます。
乾燥肌が進行すると乾燥性皮膚炎になる可能性
乾燥肌は多くの人に起こりうる症状ですが、乾燥肌が進行すると乾燥性皮膚炎になる可能性があります。
乾燥性皮膚炎は、とくに乾燥しやすい足のすねや脇腹などに出やすいのが特徴です。
強いかゆみや赤みだけではなく、水膨れなどの湿疹を併発する恐れもあります。
乾燥性皮膚炎とは
乾燥性皮膚炎は、肌の水分が不足し、肌を保護する皮膚膜が減少してバリア機能が低下している状態です。
そのため、わずかな刺激からもかゆみを感じてしまうほど敏感になっています。
さらに、敏感な肌は炎症を起こしやすいので、皮膚の表面に色むらができたり赤みが目立つ場合もあります。
乾燥性皮膚炎になる多くの原因は、外部からの刺激なので、外部刺激に負けないための乾燥対策を行わなければいけません。
乾燥肌で赤みが出てしまう主な原因
乾燥肌で赤み(炎症)が出てしまう原因は、日々の生活の中にあります。
毎日スキンケアを行っていても、そのケア自体が刺激になっている場合もあるのです。
以下で、主な原因として4つについて解説します。
乾燥肌の赤みで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
摩擦による刺激
乾燥肌は、バリア機能が低下している状態です。
そのため、摩擦による刺激を加えると、さらに角質層が傷つき、バリア機能を低下させます。
この摩擦というのは、入浴時のタオルでのゴシゴシ洗いや洗顔時にも起こります。
少しの摩擦もダメージになってしまうので、乾燥する季節にはこすりあらいに注意してください。
スキンケア製品の成分による刺激
スキンケアは、製品の成分に注意してください。
しっかりスキンケアを行っていても、成分が刺激になっている場合があります。
たとえば、香料や着色料、アルコールなどです。
とくにアルコールは皮脂を取り除く働きがあり、バリア機能を崩す要因になりやすいので、注意しましょう。
紫外線や花粉・ダニやハウスダストなどの外的ダメージ
紫外線や花粉、ダニやハウスダストなどは、肌への外的刺激になります。
いずれもバリア機能の低下を招く原因になるので、注意しなければいけません。
紫外線であれば、UVカットのスキンケア、ダニやハウスダストなどは小まめな掃除を心がけてください。
花粉についても、最近では花粉対策のグッズが多く商品化されているので、衣服などに花粉をつけたまま部屋に持ち込まないようにしましょう。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、バリア機能を低下させる要因になります。
バリア機能というのは、肌が一定のサイクルで生まれ変わるターンオーバーによって維持されています。
しかし、睡眠不足や栄養の偏りなどの生活習慣の乱れがあると、ターンオーバーが滞ってしまうのです。
結果的にバリア機能が低下し、赤みや肌荒れの原因になります。
乾燥肌の赤みを抑える方法
乾燥肌の赤みを抑えるには、とにかく肌に刺激を与えないようにすることが大事です。
肌への刺激は日常生活の至るところで発生するので、細かい部分まで気を付けましょう。
以下では、肌への刺激を抑えるための方法として、4つを紹介します。
保湿ケア
乾燥肌の基本は、保湿ケアです。
保湿をしっかり行っておけば、乾燥を防げるので、結果的に赤みを抑えられます。
保湿剤には様々なものがありますが、ワセリンがおすすめです。
ワセリンは肌本来のバリア機能を補い、潤いを保持してくれます。
薬局などで販売されているワセリンで問題ないので、ぜひ保湿ケアとして使ってみてください。
入浴やシャワーは39~40℃にする
入浴やシャワーの際は、39~40℃の温度にしましょう。
熱いお湯は皮脂を奪ってしまうため、39℃以下であれば良いです。
また、長時間の入浴も皮脂を失う原因となるので避けてください。
部屋の湿度を60%前後に保つ
寒い時期は暖房によって室内が乾燥してしまいます。
室内が乾燥すれば当然肌の乾燥も進んでしまうので、加湿器などを使って湿度を保ちましょう。
室内の推奨設定湿度は、60%前後です。
もし加湿器がない場合は、水を入れたボウルを置いたり濡れたタオルを部屋に置いておいたりするだけでも良いです。
肌着を綿製品に変える
普段着る衣服も、乾燥肌には刺激になります。
アクリルやナイロンなどの化学繊維は、皮脂の水分を奪ったりかゆみを誘発したりするので、木綿素材がおすすめです。
化学繊維の衣服を着る場合は、直接着用せずに、木綿の肌着を着るようにしてください。
まとめ
乾燥肌による赤みは、普段の生活を心がけることで抑えられます。
どうしても赤みが気になったりかゆみが出てしまったりする場合は、今できる対策から始めてみてください。
しかし、もし乾燥性皮膚炎になっていたり、かゆみに耐えられなかったりする場合は、皮膚科を受診しましょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗