フラーレンとは?構造や効果・ロゴ―マークの意味
フラーレンは、シミやしわなどの改善に期待できる成分です。
昨今では、フラーレンを配合した化粧品も多く販売されています。
そこで今回は、フラーレンの効果や特徴について解説します。
フラーレンの特徴を理解して、ぜひ日々のお手入れに活かしてください。
フラーレンの構造
フラーレンは、球体に近い構造をしており、よくサッカーボール状と例えられます。
とても安定した構造になっており、フラーレン自体が壊れたり肌細胞を傷つけたりすることはありません。
C60という化学式で炭素だけで作られており、フラーレンを発見した研究者は、ノーベル化学賞を受賞するほどの功績になりました。
フラーレンは強く持続する抗酸化力を持つ成分
フラーレンを一言であらわすと、持続力の高い強い抗酸化力を持つ成分です。
老化を引き起こす活性酸素を取り除く力を持っており、その力は、ビタミンCの約170倍と言われています。
さらに、細胞にフラーレンを使用した試験では、11時間以上も細胞死を抑制したという結果が発表されています。
フラーレンはビタミンCとの相性が抜群
フラーレンは、ビタミンC誘導体が配合されている美容液などと相性がとても良いです。
フラーレンが活性酸素を吸い取るため、美容液の成分が肌に浸透しやすくなります。
普段の肌のお手入れにフラーレンを加えれば、従来の美容液の本来の力を、最大限に発揮できるようになるでしょう。
フラーレンで期待できる効果
フラーレンで期待できる美容効果は、主に以下の4つです。
- メラニンの抑制
- シワの抑制
- 毛穴の引き締め
- レチノール反応の抑制
それぞれで、フラーレンがどのように効果をあらわすのか、解説します。
メラニンの抑制
フラーレンは、紫外線によって生じた活性酸素も中和してくれます。
メラニンの発生原因にアプローチしてくれるため、色素沈着(シミ)の発生も防ぎます。
シワの抑制
加齢によるシワは、乾燥肌や保湿不足など、活性酸素が原因です。
フラーレンは活性酸素の活動を抑制してくれるため、肌のハリを維持させ、シワの形成を抑制してくれます。
毛穴の引き締め
活性酸素は、皮脂の過剰分泌を招く原因になります。
皮脂の過剰分泌が起こり皮脂が固まると、毛穴の角栓や黒ずみの原因となってしまい、毛穴自体が広がってしまいます。
フラーレンを使用すると、活性酸素を吸い取り、皮脂の過剰分泌を招かないため、結果的に毛穴の引き締め効果にもつながるのです。
レチノール反応の抑制
レチノール反応とは、レチノール(ビタミンA)の影響により、赤みなどが出る反応です。
急激に肌の生まれ変わりが促進されてしまうために起こってしまう症状ですが、フラーレンにより、反応を抑制する効果に期待できます。
レチノールとフラーレンの相性は良く、併用も問題ありません。
フラーレンの副作用について
フラーレンの副作用については、2023年2月時点で、報告はありません。
フラーレン配合の化粧品は2005年あたりから販売されていますが、化粧品による副作用の報告もないので、安心して使用できると言えるでしょう。
そもそもフラーレンは元々人体にも存在している炭素から構成されている物質なので、副作用が起きる心配はほとんどないと言えます。
フラーレンロゴマークの種類
フラーレンには、ロゴマークの種類がいくつかあります。
- R.S.
- L.F.
- M.F.
- V.F.
その他にも、サンケア専用の「S.F.」やヘアケア専用の「H.F.」などもありますが、今回は主に化粧品に配合される4つの種類について解説します。
ロゴマークがついている製品は、お肌に効果的な文量のフラーレンが配合されている証拠なので、化粧品を購入する際に見てみてください。
R.S.(Radical Sponge)
R.S.(ラジカルスポンジ)は、世界初の水溶性フラーレンです。
水溶性であるため、あらゆる製品への配合が可能となっています。
抗酸化力も高く、持続性があり、肌への刺激も少ないです。
当院開発のオールインワンゲルにもこちらの成分が入っています。
L.F.(Lipo Fullerene)
L.F.(リボフラーレン)は、抗酸化力を保ったまま、油分の多い化粧品へ配合可能なフラーレンです。
植物スクワランに融解して作られいてるため、肌に優しいのが大きな特徴です。
M.F.(Moist Fullerene)
M.F.(モイストフラ―レン)は、元々抗酸化力の高いフラーレンに保湿と浸透性を加えたフラーレンです。
成分がじっくりと浸透し、長時間効果が持続します。
非常に小さな形状をしたナノカプセルなので、肌馴染みも抜群です。
V.F.(Veil Fullerene)
V.F.(ヴェールフラーレン)は、パウダー化したフラーレンです。
パウダーになっているため、メイク用品にも配合可能となりました。
メイクをしながらスキンケアも行える優れものです。
まとめ
フラーレンは抗酸化作用が高く、安全性にも優れている注目の成分です。
フラーレンは値段が高い材料なのでフラーレン配合化粧品は高くなる傾向がありますが、確かに効果があります。
また、美容液との相性も抜群なので、これまでのお手入れにフラーレンを合わせてみるのも良いでしょう。
ぜひフラーレン配合の製品を使用して、スキンケアの効果を高めていきましょう。
当院開発のオールインワンゲルにもフラーレンを配合しましたので、是非お試しください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗