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乾燥肌の原因は遺伝?乾燥肌の遺伝子を受け継いでいるかも

[2022.11.10]

乾燥肌の原因は後天的なものと先天的なものがあります。

後天的なものは「バリア機能の低下」、先天的なものは「遺伝子」によるものです。

バリア機能の低下であれば、スキンケアなどで改善する可能性がありますが、遺伝による乾燥肌は不安に感じてしまう人も多いでしょう。

今回は、乾燥肌の原因や対策について解説します。

バリア機能の低下による乾燥肌については、以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。

乾燥肌の原因はバリア機能の低下|バリア機能の低下を防ぐためには?

 

乾燥肌は遺伝も関係している?

肌質は、生まれ持った遺伝子が影響していると言われています。

たとえば、ご家族のなかに乾燥肌の人がいる場合は、ご自身も乾燥肌の肌質を受け継いでしまう可能性があるのです。

ただし、ご家族の誰の遺伝子を受け継いでいるかの判断は難しく、母親の遺伝子を受け継ぐ場合もあれば、父親の遺伝子を受け継ぐ場合もあります。

どれだけスキンケアを入念に行っても乾燥肌が治りにくいという人は、ご家族誰かしらのの遺伝子を受け継いでいるのかもしれません。

 

そもそも乾燥肌の原因とは?

乾燥肌の原因は「美肌成分」の減少です。

バリア機能の低下も、美肌成分を減少させる原因の一つ。

美肌成分は、以下の4つです。

  • セラミド
  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • エラスチン

これらの成分が減少すると、肌の保水力が落ちてしまい、肌の乾燥症状が現れます。

とくにセラミドは細胞脂質の主成分となっており、肌内部の80%もの水分を維持してくれる成分であるため、セラミド不足が補うことで乾燥肌が改善される可能性があります。

 

セラミド不足の遺伝が乾燥肌を引き起こす

遺伝による乾燥肌は、セラミドの少ない肌質を受け継いでいる可能性があります。

さらに、セラミドは加齢によって減少していく特性なので、30歳を超えるとどんどん減ってしまうのです。

ただし、遺伝だからと諦める必要はありません。

毎日の正しいスキンケアでセラミドの減少を食い止め、補っていけば、乾燥肌の改善が可能です。

 

ニキビも遺伝の可能性

「肌質」という点では、ニキビも遺伝すると言われています。

ただし、実際に遺伝する可能性があるのは「皮脂の分泌量」や「バリア機能」です。

皮脂の分泌が多い肌質であったり、バリア機能が低かったりするとニキビはできやすいですが、遺伝によって「ニキビができる」ということはありません。

科学的な証明はされていないものの、ニキビのできやすい肌質は遺伝する可能性があります。

ニキビと遺伝については、以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。

ニキビは遺伝する?ニキビと遺伝の関係性

 

その他先天性の皮膚疾患

乾燥肌の他にも、先天性の皮膚疾患はいくつもあります。

先天性の皮膚疾患は、遺伝子の変化が原因となっているものがほとんどです。

代表的な先天性の皮膚疾患は、以下のとおり。

  • 魚鱗癬・角化異常症
  • 先天性水疱症
  • 掌蹠角化症
  • 色素異常症
  • 結合織疾患
  • 腫瘍性疾患
  • モザイク疾患
  • 早老症・色素性乾皮症

ただし、いずれも症状を緩和したり症状を起こさなくしたりする治療が可能です。

 

遺伝によるセラミド不足の乾燥肌が気を付けるべきこと

遺伝や後天的なセラミド不足によって乾燥肌に悩まされている人は、以下の点に気を付けましょう。

  • 界面活性剤
  • 時間をかけるクレンジング
  • 熱いお湯を使った洗顔
  • 睡眠不足

いずれも、セラミドを減らしてしまいます。

日々のスキンケアでセラミドを減らしてしまわないように、気を付けてください。

 

界面活性剤

界面活性剤は、主にクレンジング剤に含まれている成分です。

しかし、界面活性剤は、肌のバリア機能を壊してしまう可能性があります。

肌のバリア機能が壊れると、セラミドが流れ出してしまい、乾燥肌の原因になります。

そのため、クレンジング剤を選ぶ際は、界面活性剤が含まれていないものを選びましょう。

 

時間をかけるクレンジング

時間をかけたクレンジングは、逆効果になる可能性があるので注意してください。

お風呂などでクレンジングを行う際は、ゆっくりと時間をかけて行う人もいるかもしれません。

しかし、あまりにも時間をかけすぎると、肌による摩擦が原因で、ダメージを与えてしまう可能性があります。

界面活性剤の含まれるクレンジング剤は、とくに注意です。

 

熱いお湯を使った洗顔

洗顔を行う際は、お湯の温度に注意してください。

肌に対して適温とされているのは、36℃~38℃とされています。

40℃近いお湯で洗顔してしまうと、肌のバリア機能を壊したり、脂質を溶かしてしまったりする可能性があるのです。

毎回お湯の温度を気にするのが面倒な人は、人肌程度の温度と考えておきましょう。

 

睡眠不足

睡眠不足は、お肌の大敵です。

肌の潤いを保つセラミドは、正常なターンオーバーによって生まれます。

睡眠不足だとターンオーバーのサイクルが乱れてしまい、乾燥肌の原因となります。

目安としては、1日に6~8時間の睡眠をとると良いでしょう。

 

乾燥肌にセラミドを補給するための方法

乾燥肌にセラミドを補給するための3つの方法について解説します。

  • スキンケアアイテム
  • サプリメント
  • 日々の食事

普段から意識して、セラミド不足を補っていきましょう。

 

スキンケアアイテムで補給

セラミドを手軽に補給するには、スキンケアアイテムがおすすめです。

セラミドの含まれるスキンケア商品は沢山ありますが、とくにおすすめなのは以下の2つ。

  • キュレル 潤浸保湿 フェイスクリーム
  • アルージェ エンリッチ クリーム

その他、セラミドの含まれる化粧水などもあるので、ぜひ試してみてください。

 

サプリメントで補給

サプリメントのなかには、セラミドを配合しているサプリもあるので、試してみましょう。

ただし、サプリメントのセラミドがそのままお肌に届くわけではありません

経口摂取の場合、消化器官を経由した結果、アミノ酸等に分解されてしまいます。

それでもセラミドを合成する刺激となるなど、機序はわかりませんが、一定の効果があるとの報告がありますので試してみても良いでしょう。

 

日々の食事で補給

セラミドは、日々の食事からも補給できます。

以下の食べ物はセラミドを生成してくれるので、日々の生活に取り入れてみましょう。

  • 米、小麦などの炭水化物
  • わかめ、ひじきなどの海藻類
  • ごぼう、ホウレンソウなどの野菜

いわゆる和食は、お肌に良い栄養素がたっぷりなので、一日の食事に取り入れてみてください。

 

まとめ

乾燥肌の原因は遺伝子も関係していますが、改善されないことはありません。

普段の生活でセラミド不足を解消すれば、遺伝による乾燥肌も改善される可能性があります。

もしも、日々の生活を改善しても改善されない場合は、皮膚科までご相談ください。

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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