お酒はニキビの原因になる|肌荒れになりにくいお酒との付き合い方のポイント
お酒の飲みすぎは、ニキビの原因になります。
ニキビだけではなく、様々な肌のトラブルの原因になるため、お酒はなるべく控えましょう。
今回は、お酒とニキビの関係性について解説します。
「最近飲みすぎているかもしれない……」と感じている人や、飲み会の多い方は、ぜひ参考にしてくださいね。
お酒がニキビの原因になる理由
お酒がニキビの原因になる理由は、主に以下の4つです。
- 糖分の過剰摂取になる
- 毒素の排出を妨げる
- ビタミンB群が消費されやすい
- 睡眠の質が低下
お酒に含まれている成分や特徴が、ニキビの原因を作ってしまいます。
以下で、具体的な仕組みについて解説します。
糖分の過剰摂取になる可能性
お酒には、糖分がたっぷり含まれているものがあるため、ニキビになりやすいです。
糖分を多く摂取すると、皮脂の過剰分泌を促してしまい、毛穴を詰まらせてしまいます。
とくに糖分の多いお酒は、ビールや日本酒、チューハイやカクテルです。
甘いお酒が好きな人は、糖分の多いお酒を控えるようにしましょう。
毒素の排出を妨げる
お酒を飲むと、肝臓機能が低下してしまうために、ニキビができやすくなります。
肝臓は毒素を排出するための臓器であるため、お酒を飲みすぎてしまうと、毒素を溜め込んでしまう状態になるのです。
排出しきれなかった毒素が、吹き出物やニキビとして表れます。
もし、連日お酒を飲む日が続くようであれば、休肝日をしっかり作るようにしてください。
ビタミンB群が消費されてしまう
ニキビを防ぐためには、ビタミンB群が重要です。
しかし、お酒を摂取すると、アルコールを代謝させるためにビタミンB群が積極的に消費されます。
その結果、ビタミンB群の本来の働きである皮脂を分解したりたんぱく質を合成させたりする機能が弱まってしまうのです。
もしお酒を飲みすぎているなら、お酒を控えると同時に、ビタミンB群を摂取できる食事を心がけてください。
睡眠の質が低下する
ニキビには、十分な質の良い睡眠が大事です。
質の良い睡眠がとれないと、ストレスに繋がり、肌のターンオーバーを乱す原因になってしまいます。
お酒を飲むと眠りやすくはなりますが、睡眠の質は落ちてしまいます。
そのため、ニキビができやすい肌になってしまうのです。
お酒が与えるニキビ以外の肌への影響
お酒が与える肌への影響は、ニキビだけではありません。
乾燥肌や赤み、かゆみなどの原因になります。
以下で、それぞれの症状が出てしまう仕組みについて解説します。
乾燥肌
お酒は、利尿作用があるために、肌が乾燥しやすくなります。
お酒を大量に飲むと、それ以上の尿が排出されてしまうためです。
軽い脱水症状のような状態になるため、肌にも健康にも良くありません。
また、成長ホルモンには肌の潤いを保つ仕組みがありますが、睡眠の質が低下することで成長ホルモンが分泌されにくくなり、肌の潤いを保てなくなります。
アルコールは決して水分補給ではないので、沢山飲んでも肌の潤いにはつながりません。
赤み・かゆみ
お酒の飲みすぎは、赤み・かゆみ・酒さを引き起こす可能性があります。
これらすべては、お酒によって毛細血管が拡張してしまうことが原因です。
毛細血管が拡張すること自体は、アルコールを分解するアセトアルデヒドの作用であるため、心配する必要はありません。
しかし、赤みやかゆみ、蕁麻疹が出る場合は何かしらのアレルギーを起こしている可能性もあるので気を付けましょう。
また、毛細血管が拡張すると、酒さになりやすくなったり、酒さの症状を引き起こすきっかけになったりします。
ニキビ肌でもお酒を飲みたい場合におすすめの種類
肌のためにお酒を控えたくても、お仕事の関係でお酒を断れない人もいるでしょう。
とくに新年会や忘年会の季節は、飲み会が多くなってしまい、どうしても禁酒が難しい時期です。
そんなときは、お酒の種類を選んで対策をしましょう。
以下では、ニキビ肌でも量を控えれば飲んでも良いとされるお酒を紹介します。
ウィスキー
ウィスキーのような蒸留酒は、ビールなどと比べて糖質が控え目です。
そのため、糖分の過剰摂取になる可能性は低いと言えます。
ウィスキーの他、焼酎やテキーラ、泡盛などが蒸留酒に含まれます。
しかし、いずれもアルコール度数の強いお酒なので、飲みすぎには注意してください。
日本酒
日本酒は、糖分の多いお酒ではありますが、肌に良い効果があります。
肌に良いとされているのは、日本酒に含まれている「麹」です。
麹に含まれる「コウジ酸」には、シミやくすもの原因であるメラニンの生成を予防する効果があると言われています。
そのため、たしなむ程度であれば、日本酒は肌に良いと言えるでしょう。
マッコリ
マッコリは、美肌効果があるとされています。
マッコリには、乳酸菌と食物繊維が含まれているからです。
便秘やニキビの解消効果に期待できるので、ニキビ肌でも問題なく飲めるお酒と言えます。
ただし、人口甘味料が含まれるマッコリも多いので、飲みすぎには注意が必要です。
赤ワイン
赤ワインには、ポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールには抗酸化作用があるため、アンチエイジング効果に期待できるのです。
白ワインにもポリフェノールは含まれていますが、含有量は赤ワインに劣ります。
肌荒れを防ぐための上手なお酒の飲み方
お酒を控えるのが難しいケースでは、上手な飲み方をすれば肌荒れを防げます。
お酒を嗜む程度であれば、大きくお肌には影響しないからです。
とくに以下のようなポイントに気をつけてください。
- お酒を飲む頻度
- 水分補給をしっかりする
- おつまみに気を付ける
- 朝まで飲まない
- ニキビ跡が治るまでは過度のアルコール摂取を控える
それぞれのポイントについて、以下で具体的に解説します。
お酒を飲む頻度
年齢を重ねるにつれて、お酒の飲む頻度はできるだけ控えるようにしましょう。
加齢に伴いアルコールの分解能力が低下するため、体内にアルコールが蓄積されやすくなるからです。
具体的には、1回の飲酒量を減らしたり、週に1〜2日は休肝日を設けたりするなどの工夫が効果的です。
特にビールは喉ごしが良いため、飲み過ぎに注意してください。
水分補給をしっかりする
お酒を飲むときは、こまめに水を飲みましょう。
水を一緒に飲むことで、体内に水分を補給でき、アルコール濃度を下げられます。
たとえば、お酒を1杯飲んだら、1杯の水を飲むようにするなどすれば、体内の水分バランスを保ちながら、アルコールの影響を軽減できます。
おつまみに気をつける
お酒のおつまみは、カロリー、脂質、塩分が高いものを控えて体に良い栄養素を含むものを選びましょう。
お酒に合うフライドポテトや唐揚げのような塩分や脂質の多いおつまみは皮脂の分泌を増やして肌荒れお原因になります。
一方、ビタミンB1、タンパク質、亜鉛を含むおつまみは、アルコールの分解をサポートし、体に良い影響を与えます。
たとえば、ナッツ、豚キムチ、レバーの焼き鳥、枝豆などがおすすめです。
ニキビ肌の人におすすめの食べ物については、以下の記事も参考にしてください。
ニキビ肌の人が避けるべき食べ物|おすすめの食べ方やニキビ対策に効果的なおやつも紹介
朝まで飲まない
お酒を飲む日は朝帰りせず、しっかり帰宅してスキンケアを行い、質の良い睡眠を取りましょう。
アルコールは肌へのダメージが大きいため、お肌の汚れや睡眠不足は肌荒れに直結します。
お肌のダメージを最小限に抑え、回復を促進するためには、しっかりとしたスキンケアと十分な睡眠が不可欠です。
また、帰宅後にお酒の勢いでそのまま寝てしまわないように気を付けてください。メイクをしっかり落とし、いつもより念入りに保湿などのスキンケアを行いましょう。
ニキビ跡が治るまでは過度のアルコール摂取を控える
ニキビ跡がある場合は、アルコール摂取を控えてください。
ニキビ跡がある状態で大量のアルコールを連日摂取すると、アルコールによる血行促進によって炎症が悪化し、ニキビ跡の悪目立ちの原因となります。
毎日の対策もニキビを作らない大切なポイント
お酒を飲まなければニキビができないというわけではありません。
お酒を飲まなくとも、毎日の対策ができていなければニキビができやすくなります。
以下で基本的なポイントについて解説しますので、普段から心がけるようにしてください。
しっかり睡眠をとる
健康的な肌を保つためには、質の高い睡眠を十分にとりましょう。
睡眠不足や質の低い睡眠は、成長ホルモンの不足につながり、肌荒れを引き起こしやすくなります。
質の良い睡眠をとるためには、以下の行動を心がけましょう。
- 寝る直前までスマートフォンやテレビを見ない
- 就寝の1~2時間前に入浴を済ませる
- 自分に合ったストレス解消法を実践する
適切な生活習慣とストレス管理を心がけることで、ニキビのできにくい肌になります。
また、夜に寝つきが悪い人はお昼寝もおすすめです。
お昼寝でニキビ改善効果に期待できる|ニキビに効果的なお昼寝の正しい方法
適切なスキンケア
日常的にニキビができやすい人は、スキンケアの方法が誤っているかもしれません。
適切なスキンケア方法を実践していれば、、肌荒れを防ぎ、健やかな肌を維持できます。
たとえば、洗顔の方法も以下のように行ってみてください。
- クレンジングで汚れやほこりを落とした後、適量の洗顔料を手に取り、しっかりと泡立てる
- 泡で顔全体を包み込むようにやさしく洗う(ゴシゴシこすらない)
- ぬるめのお湯で洗顔料をすすぎ残しがないように洗い流す
- 清潔なタオルを顔に押し当てて、水分を吸い取る
- 洗顔後は速やかに化粧水や乳液などで保湿
正しいスキンケア方法を習慣づけて、お肌を守りましょう。
洗顔方法については、以下の記事も参考にしてください。
紫外線対策
ニキビを作らないための基本的な内容ですが、紫外線対策もしっかりと行いましょう。
長時間紫外線を浴びることで、肌へのダメージが蓄積し、肌荒れを引き起こしやすくなります。
紫外線は季節に関係なく年中降り注いでいるので、常に日傘、帽子などを活用して紫外線を防いでください。
紫外線対策を怠ると、ニキビだけではなく、シミやしわの原因になります。
まとめ
大人になると、お酒との関係は切っても切れないものです。
しかし、お酒の飲みすぎは、健康にも、肌にも良くありません。
そのため、お酒はほどほどにしておきましょう。
量を飲みすぎないことはもちろん、飲まない日を作ることも大事です。
ぜひ健康のためにも、お酒はたしなむ程度で楽しんでください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗