ピーリングによるニキビ治療への効果|ピーリングの種類からデメリットまで解説
ピーリングは、ニキビだけではなく、さまざまな美肌効果に期待できます。
しかし、ピーリングにはデメリットもあるので、注意点も理解した上で検討しましょう。
今回は、ピーリングの効果から種類、注意点について解説します。
ぜひ記事を参考に、正しいピーリングでニキビ改善をすすめていきましょう。
ピーリングがニキビに効果的な理由
ピーリングがニキビに効果的とされているのは、ニキビ自体が肌表面にできている炎症だからです。
そもそもピーリングとは、肌の古い角質を取り除く施術になります。
肌の表面にある古い角質層を酸性の薬剤で溶かして取り除き、肌の新陳代謝を促進させてターンオーバーを促すことで、ニキビを改善させていきます。
細菌に対する効果は大きくないため、赤ニキビに関してはピーリングだけでの治療は難しいです。
軽度のニキビ跡にも効果的
ピーリングは、軽度であればニキビ跡の改善効果にも期待できます。
肌の表面をピーリングすると、ニキビ跡の小さな凹凸を改善できる可能性があるのです。
さらに、色素沈着のニキビ跡にも効果が期待できます。
ただし、クレーター状のニキビ跡については、ピーリングのみでの治療は難しいです。
ピーリングによるニキビ以外にも効果的
ピーリングはニキビ以外にも、以下のお肌の悩みに効果があります。
- シミ
- シワ
- くすみ
肌のくすみや小じわなどの多くの原因はターンオーバーの乱れです。
ピーリングは肌のターンオーバーを整える効果に期待できるため、ニキビ以外のお肌トラブルにもおすすめします。
主に使用されるピーリング剤
日本では、主に以下2つのピーリング剤が使用されています。
- サリチル酸
- グリコール酸
薬剤は、クリニックによって使用されているものが異なります。
以下で、それぞれの特徴などについて解説しますが、不明な点があれば、クリニックにご相談ください。
サリチル酸
サリチル酸は、サリチル酸エタノールまたはサリチル酸マクロゴールとして使用されています。
効果は濃度によって異なり、市販されているスキンケア用品には0.2%までしか配合できません。
多くの医療機関では、30%のサリチル酸マクロゴールを使用しています。
サリチル酸の使用頻度は月に1回ほどで、肌への刺激は比較的低い傾向です。
また、体に使用する場合は濃度を高くしたり、頻度を増やしたりすることもあります。
グリコール酸
グリコール酸は、濃度やpHによってピーリング効果が異なります。
肌の状態に合わせて濃度やpHを決めなければいけません。
医療機関においては、濃度は10~70%、pHは2~0.5程度までで、患者さんに合わせて用意するケースがあります。
効果は高いですが、あまりにも高い濃度の薬剤を使用すると皮膚炎を起こす可能性があるので、事前にしっかりと相談しておきましょう。
ピーリングの種類
ピーリングと一重に言っても、いくつかの種類があります。
以下では、4つの種類についてみていきましょう。
- レーザーピーリング
- 医療機関のケミカルピーリング
- エステのケミカルピーリング
- セルフケアピーリング
それぞれの特徴や注意点について解説します。
レーザーピーリング
レーザーピーリングは、毛穴のケアに効果が期待できるピーリングです。
カーボンピーリング、またはマックスピーリングとも呼ばれています。
肌にハリが出る効果にも期待できますが、体質によって肌トラブルの可能性があるので、注意しましょう。
また、メラニンを取り除くことで、くすみやシワの改善にも期待できます。
医療機関のケミカルピーリング
医療機関で行うケミカルピーリングの主な流れは、以下のとおりです。
- 薬剤で皮膚の角質を溶かす
- 皮膚の再生の過程を利用
- 炎症反応によって皮膚の再生を促す
皮膚のもつ回復力で美肌を目指す、ピーリング方法です。
ただし、効果が高い分デメリットにも注意しなければいけないので、必ずクリニックで相談を受けてから行いましょう。
エステののケミカルピーリング
エステで行うケミカルピーリングでは、以下のような目的で行われます。
- 肌表面の状態を整える
- 化粧のりを良くする
- 肌に透明感を持たせる
- 肌のターンオーバーを促す
クリニックと比べると、エステでのピーリングの効果は低くなります。
なぜなら、エステではAHAによる浅いピーリングのみを行うからです。
薬液の浸透度が深いピーリングは、医療機関でのみしか行えません。
セルフケアピーリング
セルフケアピーリングとしては、以下のようなものがあります。
- 洗顔石鹸
- 拭き取り
- ジェル
普段行っているようなスキンケアのなかにも、ピーリングに分類されるものがあります。
いずれも皮膚への深さが浅いので、最もデメリットの少ない方法と言えるでしょう。
ただし毎日行うなど、やりすぎてしまうと肌トラブルになりますので注意が必要です。
月に1回であれば問題なく行えるでしょう。
ピーリングの注意点
ピーリングには、デメリットがあります。
注意点を守らなければ、肌を傷めてしまう可能性があるので注意してください。
以下では、主な3つの注意点について解説します。
過剰なピーリング
過剰なピーリングは、肌を傷つけてしまう可能性があります。
ピーリングというのは、あくまで死んだ細胞である角質を溶かす方法です。
しかし、過剰なピーリングを行うと、角質層の下にある生きた細胞まで傷つけてしまいます。
ピーリングの目的は、古い角質や老廃物の除去であるため、過剰なピーリングをする必要はありません。
ピーリング直後のケア
ピーリング直後は、ケアをしっかり行ってください。
ピーリングによって肌のターンオーバーを正常化させる効果に期待できますが、ターンオーバーが正常化する前は、乾燥しやすい状態です。
そのため、ターンオーバーが正常に戻るまでは、肌の保湿を心がけてください。
また、ピーリング後は皮膚が薄くなっている状態なので、UVケアも徹底しましょう。
傷や肌荒れには刺激が強い
ピーリングは、ダメージを受けている肌にはおすすめしません。
なぜなら、薬剤が傷口から深くに浸透する可能性があるからです。
刺激が強くなることで、肌トラブルが起きたり痛みが生じたりする可能性があります。
もし現在傷や肌荒ればあるなら、一度治してからピーリングを行ってください。
まとめ
ピーリングは、ニキビの他、シワやくすみなどにも効果があるので、ぜひおすすめです。
ただし、肌質などによって合う合わないがあるので、必ずクリニックで一度相談してください。
当院では、ケミカルピーリングのほか、スペクトラルピールといったレーザーを使用し、ニキビ治療を行っています。
スペクトラルピールは、肌表面の角質の汚れを除去するピーリング作用により、にきびの原因となる毛穴のつまりや角質の乱れを改善します。
スペクトラルピールについてはコチラ
ピーリングの方法や使用する薬剤はクリニックによって異なるので、まずは一度お気軽にお近くのクリニックにご相談してみてください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗