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ニキビにステロイドは効果がある?市販薬を使うべき?

[2023.10.06]

ニキビの治療としてステロイドを使用する人もいるかと思います。

しかし、安易にステロイドを使用してはいけません。

ニキビにステロイドは効果がないわけではありませんが、副作用もあるからです。

今回は、ニキビにステロイド剤を使うメリット・デメリットについて解説します。

 

ステロイドとは?

ステロイドは、強い薬というイメージが強いですが、元々は体内の副腎という臓器で作られるホルモンです。

このホルモンが持つ作用を応用したものがステロイド薬になります。

主に、炎症を鎮める作用に優れており、湿疹や皮膚炎を中心に皮膚疾患の治療に幅広く使用されています。

 

ニキビにステロイドを使うメリット

ニキビにステロイドを使うメリットは、炎症を抑えられる点です。

ステロイドは炎症を鎮める効果が高いため、悪化している赤ニキビの炎症も抑えられます。

ただし、ステロイドはニキビを根本から治す作用があるわけではありません。

あくまで一時的な炎症を抑える作用があるだけだと覚えておきましょう。

 

ニキビにステロイドを使うデメリット

ニキビにステロイドを使う大きなデメリットは、副作用がある点です。

ニキビによる副作用は、大きく分けて以下の2つあります。

  • 局所的副作用…肌の乾燥・ニキビが増える・皮膚が薄くなる など
  • 全身性副作用…骨がもろくなる・糖尿病が悪化する など

ただし、外用薬で全身性副作用が起きる可能性はほとんどありません。

全身性副作用は多量のステロイドを内服した場合に起こりやすいです。

 

ステロイドを使ったニキビの治療方法

ステロイドを使ったニキビの治療方法は、主に2つあります。

  • 炎症の強いニキビに対して使用する場合
  • ニキビの外用薬を使って肌荒れした場合

クリニックでステロイドを処方される場合は、基本的にいずれかになります。

それぞれの方法について解説します。

 

炎症の強いニキビに対して使用する場合

全体的なニキビに対して使うのではなく、部分的に炎症の強い部分のみに使う方法です。

ニキビの外用薬だけでは抑えきれない活動性の炎症がある場合に短期間使います。

一般的な方法ではありませんが、経験のある医師が判断して使うことは実際にあり、よく効くことがあります。

 

ニキビの外用薬を使って肌荒れした場合

ニキビの外用薬の中には肌荒れを起こしやすいものもあり、ニキビ治療中に思わぬ肌荒れになった場合にステロイドで治療することがあります。

強い外用薬を試す場合には、肌の異常を感じたら早めに処方してもらった皮膚科を受診しましょう。ステロイドを使用して短期間で症状を抑えられます。

 

 

ステロイドが含まれている市販製品

ニキビに使えるステロイド薬は、ドラッグストアでも購入できます。

主な薬は、以下の2つです。

  • テラ・コートリル
  • リンデロンVs

ただし、市販薬であるため、クリニックで処方される薬よりは効果が低いです。

また、自己判断でステロイド薬を使用するのはおすすめできません。

リンデロンについては、市販ではないクリニックで処方されるリンデロンVG軟膏もあります。

リンデロンVG軟膏については、以下の記事を参考にしてください。

リンデロンVG軟膏はニキビに効果ある?ニキビとステロイド剤の関係

 

自己判断のステロイド剤使用は危険

ステロイド剤は、自己判断で使わないようにしてください。

ステロイドは効果が強い分、副作用のデメリットもあります。

なぜ自己判断での使用をおすすめできないのか、その理由について解説します。

 

ニキビができやすくなる可能性がある

ステロイド剤を繰り返し使用することで、反対にニキビができやすい肌になる可能性があります。

なぜなら、ステロイド剤を塗った部分の免疫力が落ちてしまうからです。

免疫力が落ちてしまった部分に細菌がついてしまうと、ニキビができやすくなります。

一時的な炎症や腫れは抑えられますが、結果的にニキビのできやすい肌になってしまえば意味がありません。

 

ステロイド剤は医師に相談してから使用する

ステロイド剤を使用する際は、必ず医師の指示を受けてからにしましょう。

副作用のリスクも高いステロイドですが、必ずしも危険であるわけではありません。

皮膚やニキビの状態をみてステロイドを処方するケースもあります。

ただし、処方するステロイドの強さは個々の症状で異なるので、必ず医師の判断を仰いだ方が良いです。

場合によってはステロイドを使用せずに治療できるケースもあります。

 

まとめ

ステロイドは、あくまで一時的に症状を抑えるための薬であり、ニキビの根本を治すものではありません。

さらに、副作用のリスクも高いことから、自己判断での使用はおすすめできません。

ニキビを根本から治すのであれば、まず一度クリニックを受診して、適切な治療方法を提案してもらってください。

その上でステロイドが処方されるのであれば、使用しましょう。

 

【ニキビ・ニキビ跡については以下の記事も参考にしてください】

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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