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睡眠が美肌に必要な3つの理由

[2021.04.20]

美肌を目指す上で大切な要素「睡眠」

 

睡眠時間の世界平均は7~9時間。

しかし、日本は世界で一番短い7時間20分ほどだと言われています。

 

ちなみに南アフリカでは、世界最長の約9時間だそうです。

平均が9時間ということは、10時間寝ている人も多くいるということです。

 

一方、日本では20歳から40歳に限定すると、平均睡眠時間は6時間台にもなるのです。

 

「ショートスリーパーなのにニキビができる」と外来でおっしゃる方もいます。

ですが、ショートスリーパーは「睡眠時間が短くても体に問題のない人」

と定義されているので、ニキビという不調が現れているとしたら

ショートスリーパーではないのでご注意ください。

 

睡眠不足の人が日本には多い傾向にあるということを知って頂きたいです。

日本人の常識は、世界基準では非常識となっています。

 

 

 

今回は睡眠が美肌をつくる上で欠かせない3つのポイントをお伝えします。

 

 

睡眠が美肌に必要な3つのポイント

 

①成長ホルモンの分泌

成長ホルモンといえば、子どもの成長期をイメージするかと思います。

しかし、大人でも成長ホルモンは肌の機能調節や回復を担っており、

1日の生活を通して、荒れた肌を元に戻す効果を持っています。

 

成長ホルモンが分泌されるためには、質の高い睡眠が大切です。

 

睡眠直後の深い睡眠「ノンレム睡眠」の時間に

成長ホルモンは大量に分泌されます。

 

 

 

1日の成長ホルモンの分泌グラフを見ると、

起きているときには時々小さな分泌の波があります。

そして夜の睡眠直後の約3時間で大きな波があり、

1日の分泌量の約30%の成長ホルモンが分泌されています。

 

その後は、次のノンレム睡眠がやってきた時に、

最初よりは分泌が少ない小さな波がやってきます。

 

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=8215より参照

 

 

 

このようなサイクルになっているので、

睡眠時間が6時間程度になってしまうと

2度目の波の分の成長ホルモンを出し損ねてしまうことにもなります。

 

 

 

では、夜勤の生活がある方はどうしたらよいのでしょうか?

睡眠時間が不規則な方でも、深い睡眠になっていれば成長ホルモンは分泌されます。

深い睡眠と睡眠時間の確保が出来ていれば大丈夫です。

 

睡眠不足によって、成長ホルモンの分泌が減ると

肌が上手く再生せず、ニキビや肌荒れの原因になります

 

 

 

 

②胃腸の働きの調節

肌と胃腸、特に腸は密接に関わっています。

腸が荒れると肌が荒れることは、これまでにもブログでお伝えしてきました。

 

睡眠と自律神経の関わりは有名です。

では、なぜ睡眠が胃腸に関わるのかというと、睡眠が乱れると自律神経が乱れます。

すると、自律神経によって調節されている胃腸は動きが悪くなります

睡眠不足になると、便秘になりやすいことは

みなさんも体感されたことがあるのではないでしょうか。

 

自律神経の乱れに加えて、寝不足で胃酸の分泌過多が起こったり

胃粘膜を保護する粘液の分泌が低下します。

これにより、胃の痛さを感じることもあります。

 

このように、睡眠が乱れるとダイレクトに胃腸の不調に繋がり

お肌の不調が起こってきます

 

 

 

 

③満腹ホルモンの分泌

睡眠不足になると、ホルモンと呼ばれるレプチンの分泌が減り、

食欲ホルモンと呼ばれるグレリンの分泌が増えることが研究結果により分かっています。

 

つまり、睡眠不足によって過食になりやすく、

肥満になる可能性が高くなります。

 

この研究結果では短期間の研究のみなので、

長期的な睡眠不足で肥満になりやすいかは議論が分かれています。

わたし個人の意見としては、よく寝た方が活動時間が短いせいか

過食は防げるような気がしています。

 

 

 

 

 

こちらをご覧頂いている方の中には

「分かってはいるけど、夜勤であまり眠れない」

「途中で起きてしまって、深い睡眠がとれない」

という方もいらっしゃると思います。

 

そこで、睡眠の質が向上するポイントをお伝えします。

 

1,午後にカフェインは摂取しない

午後に入ってからは、なるべくカフェインは取らないようにしましょう。

カフェインを取らないと眠たくなる状態は、体からの警告サインです。

質の良い睡眠のために、カフェイン摂取の習慣を見直してみてください。

 

 

 

2,部屋を真っ暗にする

夜勤で昼の時間帯に寝ている方に関しては

遮光カーテンを使って部屋を真っ暗にすることをオススメします。

そして起きた際には、日光を浴びると睡眠のリズムが整ってきます。

 

 

3,寝る2時間前にお風呂に入る

お風呂に入った直後には眠れなくなります。

ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、副交感神経が優位になります。

そして、一度温まった体が冷めた頃に自然と眠くなり

質の高い睡眠がとりやすくなります。

 

 

4,夜はスマホやパソコンを見ない

スマホやパソコン、テレビのモニターからは

ブルーライトという光が出ていることは有名です。

夜、スマホを見ていると

リラックスできる内容の番組であったとしても

ブルーライトを浴びることで、脳は朝だと勘違いします。

すると睡眠リズムが乱れてしまいます。

ハイテンションな番組では交感神経も刺激されるので、

避けて頂きたいです。

 

 

 

5,途中で起きても30分以内に寝る

途中で起きることはあまり良くないですが、

途中で起きても30分以内に再度寝ることで

睡眠の質はある程度保つことが出来ます。

途中で起きてしまうことを悪いことだと捉えず、

リラックスして二度寝に入ってください。

逆に30分以内に眠れない場合は、その睡眠に問題があるので

睡眠を見直してみてください。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、わたしは9時間睡眠を基本としています。

夜22時には子どもと一緒に寝て、

朝6時30分頃に目が覚めます。

アラームが嫌いなので使っていないので、

7時過ぎに目が覚めて焦ることもあります。

 

 

 

南アフリカの人に近い生活でしょうか。

こうお伝えしながらも、毎日完璧な訳ではなく

飲みに行って遅くなることもありますが、

睡眠を大切にする習慣作りは大切です。

 

 

 

わたしも以前は日本人の基準に合わせた7時間程度の睡眠でした。

しかし、9時間睡眠にしてからは自己肯定感が高まり

幸せ感が出てくるようになりました。

おそらく、セロトニンという幸せホルモンが増えた影響でしょう。

 

たくさん寝るという単純なことで、人生の質まで向上するのです。

 

 

 

 

 

いかかでしたでしょうか?

睡眠は毎日の生活に欠かすことは出来ない行動です。

だからこそ、睡眠の質を高めることで、毎日1歩ずつ美肌に近づいていくのです。

 

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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