花粉症はニキビの原因になる?花粉時期のニキビ対策
「花粉症の時期になるとニキビができる」と悩んでいませんか?
花粉症の時期、つまり春先は乾燥しやすくバリア機能も低下しやすい季節です。
そのため、ニキビもできやすくなります。
では、花粉症とニキビは直接関係あるのでしょうか?
花粉症とニキビの関係性について解説します。
また、花粉が原因の「花粉皮膚炎」については、以下の記事で解説しているので、そちらも参考にしてください。
花粉症は直接的にニキビの原因になる?
結論から言えば、花粉症はニキビの直接的な原因にはなりません。
確かに花粉はバリア機能を低下させたり、肌に刺激を与えたりします。
しかし、あくまで影響を与えるといった程度で、花粉症が直接的な原因ではないです。
ただ、元々ニキビができやすい人は、花粉の影響も受けやすいので、花粉症の時期には注意した方が良いでしょう。
花粉症の時期にニキビができやすい理由
花粉症の時期になぜニキビができやすいのか、主な理由は3つです。
- 免疫システムの過剰反応
- 花粉症によるホルモンの消費
- 季節の変わり目であるため
花粉自体が直接ニキビの原因にはなりませんが、花粉の影響によって体内が変化し、ニキビの原因となります。
それぞれの理由について、解説します。
免疫システムの過剰反応
花粉症になると、ウイルスなどに対して働くはずの免疫機能が、花粉を攻撃対象と認識してしまいます。
その結果、正常な細胞にも害を及ぼしてしまい、目がかゆくなったりくしゃみが出るような代表的な花粉症の症状の他、アトピー性皮膚炎の悪化なども起きてしまうのです。
花粉症によるホルモンの消費
花粉症の時期は、炎症を抑える力が弱くなっている可能性があります。
とくに鼻炎の症状がある場合は、鼻粘膜の炎症を抑えるためにホルモンを消費している状態です。
そのため、皮膚の炎症を抑える力が弱くなってしまい、ニキビの悪化につながります。
季節の変わり目であるため
花粉症の時期は、季節の変わり目にあたります。
季節の変わり目は、汗をかきやすくなったり皮脂の分泌が増加したりするため、毛穴の汚れが溜まりやすいです。
さらに、紫外線も増加するため、肌へのダメージが蓄積されてしまいます。
また、環境の変化によるストレスで、ホルモンバランスが乱れているケースもあるでしょう。
これら一つひとつの原因が、ニキビを招いてしまいます
花粉時期のニキビ対策
花粉症の時期にニキビができやすい人は、スキンケア用品を変えたり、生活を変えたりすれば、ニキビを予防できます。
ただし、あまりにも花粉症の症状がひどい場合は、花粉症自体の改善を目指した方が良いでしょう。
以下でいくつかの花粉症時期のニキビ対策について解説しますが、耳鼻科などの病院へ行くことも検討してください。
低刺激のスキンケア化粧品を使う
スキンケア商品は、低刺激のものを使いましょう。
花粉の時期、とくに花粉症や肌に症状が出ている場合は、肌が敏感になっている可能性があるためです。
低刺激のスキンケア商品で優しく汚れや角質を落として、清潔な状態にしてください。
肌への刺激を抑える
花粉の時期は、肌のバリア機能が低下している可能性が高いです。
そのため、肌への刺激は極力抑えてください。
バリア機能の低下している肌にダメージを与えてしまうと、ニキビの原因になります。
具体的には、以下の行為に気を付けましょう。
- 熱いお湯で洗顔しない
- 洗顔時にゴシゴシしない
- 顔に触れる手は清潔にしておく
- 顔に触れるタオルなども清潔にしておく
また、ニキビができてしまった場合は、ニキビを触ったり潰したりしないようにしてください。
ストレスを溜め込まない
ストレスはホルモンバランスに影響を与えます。
ホルモンバランスが乱れると皮脂が過剰分泌されてしまうので、ストレスを溜めない生活を心がけてください。
規則正しい生活や十分な睡眠、適度な運動などが好ましいです。
花粉症の薬を服用する
花粉症がひどい場合は、まず花粉症の症状を抑えることを心がけましょう。
症状を軽減することが、肌を正常な状態に保つことにつながります。
例年花粉症に悩まされているのであれば、早い時期から耳鼻科を受診してください。
肌荒れやニキビがひどい場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
花粉から肌を守る
花粉は、肌に付着すると赤みやかゆみが出る場合があります。
そのため、外を出歩くときには、できるだけ肌の露出を控えた服装にしましょう。
とくにまぶたや頬、あごや首などに気をつけてください。
また、帰宅時には、家に花粉を持ちこまないような対策をしましょう。
まとめ
花粉症の時期には、鼻炎や目のかゆみの他に、肌トラブルも起きやすいです。
しかし、花粉症対策や肌のケア、ストレスを溜めない生活をしていれば予防できます。
基本的には普段の肌のケアと変わりませんが、花粉の時期にはより一層気を付けて対策を行いましょう。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗