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ヒアルロン酸トレーニング実施レポート|患者さん・医師ともに知っておいてほしい知識

[2023.09.03]

先日、当院でヒアルロン酸トレーニングを行いました。

今回はトレーニングの概要や気づきについて共有します。

そのほか、患者さん視点でヒアルロン酸について知っておくべき知識について解説します。

 

ヒアルロン酸トレーニングの目的と参加者

ドクターの技術向上のため、ヒアルロン酸トレーニングを行いました。

集まったのはヒアルロン酸スペシャリストのドクターと、関係者数人です。

改めて基本から応用まで技術の確認を行いました。

 

モニター協力者さんのお悩み

今回、モニターさんとして協力してくださったのは、もともとシミの治療で通ってくださっている40代の女性です。

疲れて見える印象がお悩みでした。

具体的には、頬のあたりに肝斑が強く出ていて、そのため顔色が悪く見えるというお悩みです。

肝斑の治療をされていますが、肝斑が薄くなってきてもまだ疲れているようにみえるということで、目の下のクマの改善もかねてヒアルロン酸をおすすめしています。

医師の技術向上も目的でしたが、モニター参加者にとっても良いきっかけになりました。

 

モニター写真

実際にモニターでヒアルロン酸注入をした施術前と施術後の写真です。

写真からも疲れた雰囲気がかなり改善された様子がわかるかと思います。

大きく印象が変わり、モニター参加者も「すごく嬉しい」と言ってくださり、とても満足されていた様子でした。

 使用した製剤はヒアルロン酸計3本(ボリューマ・ボリフト) 基本的な注入に加えて、カニューレを使った注入も加えています。

 

ヒアルロン酸注入の安全性

ヒアルロン酸注入について、安全性に対して不安を感じる人もいるかもしれません。

しかし、ヒアルロン酸はもともと体内に存在する物質で、多糖類の一種です。

そのため、ヒアルロン酸による危険性はほとんどないといえます。

「ほとんど」としているのは、個人差はあるものの多少の副作用が出る可能性があるからです。

 

ヒアルロン酸注入で起こりうる副作用

ヒアルロン酸注入は注射で肌に製剤を入れるため、以下のような副作用が起こる可能性があります。

  • 内出血
  • 腫れ・むくみ
  • 痛み・違和感
  • チンダル現象

ただしいずれの副作用も長期間続くものではありません。

もし症状があらわれても、ほとんどの場合数日~1週間ほどでおさまります。

副作用が長期化したり強く目立ってしまったりする場合は医師に相談しましょう。

 

ヒアルロン酸注入で医師が注意すべき点

今回、技術向上のためにトレーニングを行う必要があったように、ヒアルロン酸注入には医師の技術が不可欠です。

昨今では、個人で輸入してセルフヒアルロン酸注入をしてしまうケースもあり、ヒアルロン酸注入はラフなものだと考えてしまう人もいます。

しかし、医師でさえも一定の技術が必要なので、決して「簡単に誰でもできる」施術ではありません。

医師がどのような点に注意すべきなのか、以下で解説します。

 

正しいカウンセリング

肌のトラブルに対処するためには、正しいカウンセリングは欠かせません。

なかでもヒアルロン酸注入については、カウンセリングが重要な役割を持ちます。

カウンセリングが正しく行われなければ、患者さんに適した製剤の量や針の深さなどを判断できないからです。

そのため、医師にはコミュニケーション力と正しいヒアルロン酸注入の知識が求められます。

 

注射する位置や深さ

ヒアルロン酸は、注入する目的によって注射する位置を変えなければいけません。

位置を誤ってしまうと、患者さんの求める状態にならなくなってしまいます。

また、位置だけではなく注射をする深さによっても改善度合いが異なります。

 

ヒアルロン酸の量

ヒアルロン酸注入では、注入する量の見極めが肝心です。

ある程度の目安量はありますが、必ずしもどのような患者さんに当てはまるわけではありません。

少なすぎれば改善がみられませんし、注入しすぎると頬がパンパンになってしまいます。

自然な仕上がりにするために、適切な量を調整しながら入れていく必要があるのです。

 

製剤についての知識

ヒアルロン酸製剤はクリニックでいくつかに絞られていますが、実際は数十種類もあります。

そのため、製剤についての知識も医師は持っておくべきです。

どの製剤がどのような特徴・デメリット・効果があるかを理解し、患者さんに説明できなければいけません。

 

ダウンタイムの対処

ヒアルロン酸注入では、軽度のダウンタイムが生じます。

ダウンタイムのほとんどはすぐにおさまりますが、なかには長引いてしまうケースもあります。

このようなときの対処法も、医師は知っておかなければいけません。

また、ダウンタイムを長引かせないためのセルフケアについても、医師から患者さんにお伝えできるような知識が必要です。

 

まとめ

今回のモニター参加者にはとても満足してもらえました。

見た目が明るくなると不思議と気分も明るくなるので、お手伝いできてよかったです。

当院は肌トラブルのお悩みが多いので、今後もドクターの技術向上の機会を作り、より満足度の高い施術をおこなっていきます。

 

 

 

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック  院長 祖父江 千紗

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