牛乳(乳製品)はニキビを悪化させる?ニキビと牛乳の関係性
ニキビを悪化させるとされている食べ物や飲み物として、いくつかが挙げられます。
そのなかから、今回は「牛乳」とニキビの関係性について解説します。
実際に「牛乳や乳製品を飲むとニキビができやすくなるのか」「牛乳のメリット」についても解説するので、日々の生活の参考にしてください。
牛乳を飲むとニキビになる?
牛乳を飲むとニキビができやすくなるかについては、結論から言うと、ニキビができやすくなる可能性が高いです。
- 健康についてのウェブサイト「NaturalNews」によると、1日に2~3杯の牛乳を飲む人が44%高い確立で重度のニキビを発症する可能性がある
- 約4万7千人を対象として、ニキビと乳製品の種類、摂取量を調査した研究では、牛乳を含む乳製品の摂取とニキビとの間に関連性があると報告
上記のように、ニキビと乳製品に関する調査がいくつも行われており、高い比率で「関係がある」とされています。
牛乳でニキビが悪化する原因
牛乳でニキビが悪化する原因に関しては、IGFが関係しています。
IGFとは、インスリン様成長因子と言われるものです。
ホルモンを分泌させる効果があるため、悪い働きだけではありません。
しかし、IGFの分泌が多すぎると、ニキビを悪化させる可能性があります。
牛乳の代わりの豆乳もNG
牛乳の代わりとして豆乳を飲む人もいますが、豆乳も決して良いとは言えません。
なぜなら、大豆たんぱく質にもIGF-1が含まれているからです。
先述したように、ニキビが悪化する原因は、牛乳に含まれるIGF。
そのため、豆乳に変えても大きな変化はありません。
少量であれば牛乳の代替品にはなりますが、豆にも毒性があるので、少量にとどめておきましょう。
スキムミルクに特に注意
牛乳のなかでも、とくに注意するべきなのは、スキムミルクです。
スキムミルクとは、脱脂粉乳を指します。
スキムミルクは栄養もあり、空腹感を抑えられる牛乳として人気がありますが、IGF-1が多く含まれているのです。
牛乳(乳製品)の良い効果と悪い効果
牛乳によってニキビが悪化する可能性もありますが、お肌の大敵というわけではありません。
牛乳に含まれる栄養素には、美肌効果が認められているものもあります。
2004年の日本酪農乳業協会が行った調査では、牛乳を飲んだ人は牛乳を飲んでいない人と比べて、皮膚の潤いが改善され、保湿力が高まり、脂っぽさが減少したと報告されているのです。
牛乳には、ビタミンAやビタミンB2、たんぱく質や脂質なども含まれており、肌に良い効果もあります。
乳製品はニキビ以外にもデメリット
乳製品は、ニキビ以外にもリスクがあります。
最近の研究では、がんの発症率が高くなることがわかっています。
さらに、カゼインの毒性の問題やホルモン類似物質の悪影響があるのです。
たとえば、カゼインは腸を傷つける可能性、ホルモン類似物質は、人の内分泌系にダメージを与えると言われています。
そのため、乳製品はできるだけ避けた方が良いでしょう。
牛乳以外の乳製品にも注意
牛乳はもちろんですが、乳製品にも注意してください。
とくに注意するべきは、ホエイプロテインです。
以下で、なぜ注意するべきかを解説します。
また、乳製品と似ているものとして、油ものにも注意しておきましょう。
油とニキビの関係については、以下の記事で解説しています。
ホエイプロテイン
基本的にプロテインはニキビの原因になりやすいです。
そのため、繰り返しニキビができるようであれば、一度プロテインを控えた方が良いでしょう。
なかでもミルクに含まれるたんぱく質である「ホエイ」は、ニキビを悪化させる可能性があると言われています。
また、プロテインで分類すると、カゼインプロテインも消化不良を起こしやすいため注意してください。
プロテインとニキビの関係性については、以下の記事で解説しています。
プロテインとニキビの関係性|乾燥肌には効果はあるがニキビには悪影響
まとめ
ニキビができたり悪化したりするのは、様々な理由が考えられます。
その一つとして牛乳のような乳製品があります。
ただし牛乳だけが原因ではないので、牛乳や乳製品の摂取をやめたからといって、大きな改善効果が必ず得られるというわけではありません。
一つの要因としては十分考えられるので、乳製品の摂取を抑えてみると良いでしょう。
何をしてもニキビが改善されない場合は、皮膚科までご相談ください。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗