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赤ちゃんの外性器について

赤ちゃんの外性器について、よくあるご質問をまとめました。

外性器とは何を指しますか?

「外性器」とは、文字通り外から見える正規のことで、多くの女の子では陰核と陰唇、多くの男の子では陰茎と陰のうを指します。

他に性別にかかわる体を構成するものとして、「染色体」、卵巣や精巣などの「性腺」、多くの女の子がもつ子宮、膣などの「内性器」があります。

他の子に比べて、陰茎が小さい気がします

赤ちゃんが生まれた時の陰茎の長さは3cm程度です。体はどんどん大きくなりますが、陰茎は1年間でせいぜい3.5cm程度までしか大きくなりません。

皮下脂肪で覆われていて埋もれている影響もあって、長さを正確に評価することは簡単ではありません。気になることがあれば、遠慮なくかかりつけ医に相談してみてください。
病的に小さい場合には、男性ホルモンを投与することで、正常の長さにできる場合があります。

陰茎の皮がかぶっています。無理にでも剥く必要はありますか?

赤ちゃんから3~4歳まではそれが普通であり、無理に剥く必要はありません。陰茎の先を亀頭、亀頭を包んでいる皮を包皮といいます。包皮がめくれずに亀頭が包皮に包まれた状態を包茎といいます。

生まれた時はほぼ100%包茎です。3~4歳頃には徐々に包皮と亀頭の癒着がはがれてきて、包皮を剥くと亀頭の先が見えるようになってきます。その過程で包皮の下に「恥垢」とよばれる白い固まりが見られることがありますが、心配いりません。

包皮が赤くはれること(亀頭包皮炎)がなければ受診の必要はありませんが、亀頭包皮炎を繰り返す、また包皮が全く剥けてこなくて心配、ということであれば、かかりつけ医にご相談ください。

精巣がいつも上の方にある(陰のうの中にない)ようです。大丈夫でしょうか?

精巣が陰のう内にない状態を停留精巣といいます。生まれた時には数%にみられますが、多くの場合は生後3ヶ月頃(早産児でも概ね6ヶ月頃)までに自然に降りてきます。
寒かったり泣いたりすると上に移動することがあるので、お風呂あがりなどのリラックスした状態でみてください。

停留精巣をそのままにしておくと、精子を作る機能に悪影響を及ぼしたり、悪性化することがあります。生後半年から1歳以降になっても常に陰のうの中に精巣が触れない場合は、かかりつけ医にご相談ください。

性分化疾患とはなんですか?

「染色体」「性腺」「内性器」「外性器」が一般的でない構造である場合を、性分化疾患と言います。

性分化疾患の赤ちゃんが生まれた場合は、安易に出生届を提出せずに、将来自分の性をどのように考えるか(ジェンダーアイデンティ)に配慮して、慎重に検査を進める必要があります。
経験のある小児科医、小児外科医、泌尿器科医の他にも多くの専門職のサポートが必要ですので、専門医療機関での対応が必要です。

性分化疾患ほど程度が重くなくても、尿の出口が陰茎の先に開いていない場合を、尿道下裂と言います。その場合も早めに専門医療機関に紹介してもらいましょう。

※日本小児科学会東京都地方会発行「こどもの健康週間2020」より引用

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