メニュー

こどもの便秘について

こどもの便秘について、基礎知識とご家庭での対応法について、よくあるご質問をまとめました。

便秘として受診したほうがよいのはどのような時ですか?

排便を嫌がっているようであれば受診して相談していただいた方がよいと思います。

具体的な症状としては、

  • 排便が週に3回未満
  • 排便時に痛みがある
  • 肛門周囲やパンツに便がついている
  • 少量の硬い便ばかりでる
  • 泥状や水様の便
  • いきんでいるが出ない
  • 便に血がつく
  • 生まれてから自分で便が出せていない
  • 排便に時間がかかる

などです。

このようなときは便秘症として治療が必要であったり、何らかの病気が原因であったりするかもしれないので、病院を受診した方がよいでしょう。

なぜ便秘の治療をするのですか?

毎日楽しく笑顔で過ごすためです。便秘の治療がうまくいったお子さんたちを見ていると、それまで日常的に存在した便秘症状がなくなり、排便自体もつらく時間のかかるものから短時間ですっきりするものにかわり、日々の生活の質が大きく改善されていると感じます。

こどもの便秘はめずらしいですか?

こども全体で1割程度、小学生では2割程度と報告されており、めずらしくはありません。保護者にとって1人目のお子さんの時など、相談した方がよい状況なのか判断が難しいことも多いです。

たまたま預かった祖父母に促されて来院される方や、保育園の先生から園医にというように保護者以外からの指摘で小児科医に相談があることもあります。

便秘になりやすい時期はありますか?

2~4歳のトイレトレーニングのタイミング、母乳から人工乳に変えたとき、離乳食を始めたとき、集団生活を始めたとき、などがなりやすい時期といえます。

理想的な便の硬さはどれくらいですか?

バナナの硬さが理想的です。それよりも少し硬く表面にひび割れが入る程度、逆に少し柔らかく半固形状程度までが許容範囲といえます。

どこに受診すればよいでしょうか?

小児科や小児外科になります。できればホームページなどで、こどもの便秘に対応していそうか確認してから受診したほうがよいでしょう。

治療はどのようなものですか?

便の硬さや頻度の排便日誌への記録、生活習慣の見直し、内服や坐薬、浣腸など薬剤の使用、排便トレーニングなどを行うことがあります。

受診した後の治療期間はどれくらいですか?

便秘症以外に病気が隠れていなければ、病院で治療を始めて1週間~1ヶ月程度で日常生活が楽な状態になると思います。

スムーズに治療できた場合でも、すぐに治療をやめると元の状態に戻るので、治療を開始したこどもたちのうち半数くらいは2年以上治療が必要になります。

食事や生活習慣の注意点はありますか?

運動や水分摂取は、よほど不足していれば必要ですが、こどもたちに過度に行わせる必要はありません。食後は、納豆、りんご、みかん、雑穀、イモ類などの食物繊維を多くとれるとよいでしょう。

 

※日本小児科学会東京都地方会発行「こどもの健康週間2020」より引用

SDGs

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME