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帯状疱疹は予防が一番と言ってみます(その②)

[2019.09.26]

帯状疱疹予防ワクチン接種を推奨する、その②になります。

 これから発売予定のシングリックス®(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)は、帯状疱疹の診断、治療に関わる医師(内科、皮膚科、ペインクリニック)の間で、注目度はかなり高まっています。このワクチンは世界ではじめての帯状疱疹サブユニットワクチンであり、従来の生ワクチンと異なり免疫能の低下している患者さんにも使用できる点で、帯状疱疹後神経痛が重篤化しやすい方の予防法として画期的と期待されています。私もペインクリニック担当医として大いに期待をかけています。

先日発売元に「ワクチンの発売はいつになりますか?今年の秋~冬位と聞いていたけれども、じらし戦法ですか?!」

と催促および問い合わせをしてみたところ、「お問い合わせありがとうございます。充分な供給量を確保する目的で、来年年明け以降の発売予定としております。」との返事でした。(注)現段階で利益相反(便宜を図ることで利益を受けること)はありません。今後も利益相反が生じないよう気をつけます

 ①免疫能獲得には約2ヶ月間隔で2回の接種が必要であること②海外での副反応(副反応=注射部位の発赤、腫脹、疼痛など)の報告が従来の帯状疱疹ワクチン(水痘生ワクチン)より頻度が高いとされること、などが注意点として挙げられています。費用対効果(金額、罹患予防効果の高さ、再接種の必要性)や副反応の有無などは、これから臨床現場での普及が広まるとともに検証が必要になっていくと思われます。(万が一、副反応がおきた場合は、ペインクリニック担当医として対応いたします

 

とくに免疫抑制剤を使用している免疫能の低下している方、透析患者の方などは、

これまで帯状疱疹発症後の神経痛が重篤化しやすく、痛みどめの内服薬の調整にも制限かかることもあり、痛みのコントロールにむずかしさを感じていたのは事実です。従来の生ワクチンでは予防接種できなかった方たちの接種が可能となることは、打倒・帯状疱疹後神経痛!を唱えているものとして、こころ強い思いです。

 客観的な効果判定に留意しながら、希望者はこちらのワクチンも接種できるよう、当クリニックでも適宜準備を整えて参ります。(文責 松野)

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